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本物の頂点
「これが…共和国最強の力。」
誰もが認めて。
誰もが崇拝した魔術師の頂点。
その実力を実際に垣間見たことで御堂は新たな壁を実感したようだ。
「これが…共和国最強と言われた伝説の魔術師の実力なんですね…。」
宗一郎の実力に恐怖すら感じてしまったのだろうか。
これまで戦ってきたどんな相手にも戦いを挑んできた御堂が始めて瞳を曇らせている。
「これが…本物の頂点…。」
触れるだけで死に至る能力。
その恐怖を目にしたことで無意識のうちに後ずさる姿が見えた。
…本能的に怯えているな。
気持ちが分からないとは言わない。
だが、それが御堂の試練の始まりだった。




