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THE WORLD  作者: SEASONS
5月15日
4638/4820

結局のところ

吹き荒れる爆風。


突き抜ける衝撃。


巻き起こる砂埃。



長野敦也を中心として発動したウィッチクイーン究極の魔術は、

学園の校庭を容赦なく粉砕することで地割れに近い巨大な穴を校庭に作り上げた。



「「「「「………。」」」」」



急速に静まり返る校庭に荒れ狂う風。


衝撃の余波による地震が学園全土を揺らしている。



それほどの大規模魔術であらゆる障害を消し飛ばした長野沙弥香は、

破壊の起点となった爆心地を見つめながらもどこか楽しそうに微笑んでいた。



「ふふっ。少しは成長したようね。以前の敦也なら確実に死んでいたはずなのに。」


「…い、いや、もう死ぬぞ…?」



弟の成長を確認して微笑む長野沙弥香の視線の先で、

瀕死の重症を負った長野敦也がうずくまっている。



「…って言うか、俺が本気で迎撃しても威力を抑えきれねえとか…あり得ねえだろ…?」



長野淳弥の迎撃によってジェノスの町が消し飛ぶのは回避できたようだが。



「もう…二度と…姉貴とは…戦わねえ…。」



姉の破壊力を全て自分の体で受け止めることしか出来なかったようだな。



全ての力を使い果たしてさえも瀕死の重症を負ってしまった長野敦也は力尽きて倒れてしまった。



…ここまでか。



試合開始から終了までの時間はおよそ2分だ。


短時間で倒れた長野敦也は結局のところ何もできなかったことになる。



だがだからこそその事実が長野沙弥香の実力を示し、

ウィッチクイーンの名がただの名称ではなくて魔術士として最高峰の実力を持っていることが改めて実証されたとも言えるだろう。



「…まあ、敦也もそうだけどね。例え御堂龍馬が相手でも負けはしないわ。」



絶対の自信を宣言してから倒れた弟に背中を向けた長野沙弥香は、

試合終了の合図を聞き流しながら竜崎達の待つ観戦所に戻っていった。



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