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THE WORLD  作者: SEASONS
5月15日
4633/4820

3人目の試験

…さて。


…ひとまずこれで良いだろう。



内密に手筈は整えた。


あとは結果を待つだけなのだが、

その前にもう一つの試合の行く末も確認しておこう。



…そろそろだろうからな。



時刻は午後3時15分になった。



どうやら森下千夏の試験も無事に終わったようで、

会議室に集まっていた者達がそれぞれの意思で解散していく。


そのあとで宗一郎と御堂の二人は次の試験会場へと向かって行った。



…次は校庭か。



無駄に広い校庭の一画で行われる3人目の試験。


それが誰なのかは考えるまでもない。


すでにその場に集まっている者達を見れば誰のための試験かは一目瞭然だからな。



…やはり緊張しているようだな。



今回の主役とも言える長野敦也は、

視線の先に堂々と立ちはだかる姉の姿を見つめながら面倒くさそうにため息を吐いていた。



だがそれは姉がどうこうというよりも、

このあとに確実に訪れるであろう自らの危機に対して絶望を感じているのかもしれない。



「長野敦也にとっては、芹澤里沙以上の天敵だな。」



今回も優奈と竜崎雪の協力によって長野敦也の試験は視覚的にも音声的にも十分把握できる状況にある。



…まあ、長野敦也に関しては試験内容を確認するまでもないが。



おそらく姉との試合の内容を考慮して卒業資格を与えるかどうかを判定するといったところだろう。



…宗一郎を含む10人の審判による審議。



それが長野敦也の乗り越えるべき試験だと思われる。



ウィッチクイーンを相手にしてどこまで戦えるのか?


そして長野敦也の実力はどの程度まで成長しているのか?



元とは言え竜の牙という過去を持ちながら共和国の密偵として行動する長野敦也の精神面や性格。


それらを総合的に判断して卒業資格の適正を判定するといったところだろう。



もちろんこれは俺の推測でしかないがおそらく間違ってはいないはずだ。



…長野敦也に関しては話を聞くまでもないな。



重要なのは姉との戦いでどこまで抵抗できるのか?


その一点につきるからだ。



…まずは試合開始まで待つしかない。



姉と弟の決戦。


その戦いが始まるまで様子を見ようと考えていると。



「ただいま~!!」



試験を終えて帰還した美春が俺達の潜む庭園に戻ってきた。



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