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天城総魔級
激しく吹き荒れる爆風と光の衝撃。
たった一度だけ発動した美春の魔術によって、
理沙達は全員が床の上に倒れ込んでしまっていた。
「う…ぅぅ…っ。」
「こ、こんなの…反則よ…っ。」
圧倒的なまでの破壊力によって、
百花も由香里も瀕死状態に陥っているようだ。
「これはもう…天城総魔級ね。」
…かもしれないな。
もちろん単なる魔術としてはこれほどの威力は出せないのだが、
『魔法』として発動した魔術は本来の威力を越えることが出来る。
だからこそ美春は本来の威力とは異なるオーラを扱うことが出来ていた。
…今の一撃はアルテマ級だったかもしれないな。
御堂と比べるならオーバードライブ級だろうか。
結界が張られた室内での発動だったこともあって正確な破壊力が計れないが、
広範囲の殲滅力を考慮すればファイナル・ジャッジメント級の威力もあったのかもしれない。
それほどの格の違いを身をもって経験した理沙達は美春の攻撃を俺が扱うアルテマ級と判断したようで、
再び立ち上がることはないまま意識を失ってしまっていた。




