あと一つだけ
…なるほどな。
宗一郎の説明によって御堂達の今後の予定に関しては大体分かった。
そして現時点で俺が宗一郎に話すべきことはそれほど多くもない。
「まずは試験が始まるまで待つしかないな。」
「これからどうするつもりだ?」
…今後の予定か。
いくつか考えていることはあるが、
わざわざ説明するほどのことはないだろう。
「御堂の出番がくるまで特にするべきことはないな。一応、美春の試験は見届けるつもりだが、その程度の予定しかない。」
「その間は?」
「竜崎慶太と合流して計画の再確認を行う程度だな。」
「ふむ。それでは午後4時まで学園内にいるのだな?」
「ああ、そのつもりだ。」
「そうか、だったら問題はないが、なにかあったら連絡を取らせてもらって構わないか?」
「好きにすればいい。おそらくこのあとは研究所の付近か試験会場の周辺にいるだろうからな。」
「分かった。もしも何かあれば藤沢君か西園寺君に頼んできみと連絡をとってもらおう。」
「ああ、任せる。」
あの二人なら特に問題はないからな。
…ひとまず話し合いは以上だ。
これ以上ここで話し合うことは何もないと思う。
…いや、まだ一つだけあったな。
ここまで来たついでだ。
あと一つだけ問いかけておくことしよう。




