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今回は完全に悪役

「まあ、長野君に関してもどうすることも出来ないのだが、竜崎達が学園に到着しないことには試験も始まらないからな。現時点では北条家に使いを送って返事を待っているのが実状になる。」

…なるほど。

だとすれば心配はいらないだろう。

「すでに竜崎達の魔力の波動は学園に接近しつつある。もうしばらく待てば合流出来るはずだ。」

「おお、そうか。それなら話が早い。あとは彼等が手を貸してくれるかどうかだな。」

…いや。

「その心配こそ不要だろう。」

長野沙弥香の性格上、

この話を断ることは絶対に有り得ないからな。

弟をいじめぬくために大喜びで参加するだろう。

「間違いなく、全ての計画が順調に進むはずだ。」

確信を持って答えたからだろうか。

「ははっ。今回は完全に悪役だな。」

宗一郎は大声で笑っていた。