6時間後の理由
「…ふぅ。少し話がそれてしまったが、そろそろ本題に戻ろうか。」
数秒程度の時間をおいて気持ちを整理した宗一郎が再び話し始める。
「肝心の試験に関してだが、御堂君の試験は本日の午後4時頃に開始する予定になっている。」
優奈の調査通り、
御堂の試験は午後4時から行うようだ。
「今から6時間後ですね。」
時計を確認した優奈が残り時間を気にしている。
「会場の準備は間に合うでしょうか?」
「もちろん間に合わせて見せる。」
誰にともなく呟く優奈の不安に宗一郎が自身をもって答えていた。
「すでに藤沢君からおおよその段取りに関しては報告を受けている。西園寺君は魔石の回収のためにジェノスを離れているそうだが、例の会場に関しては藤沢君が直接指揮を執って準備を進めているようだから心配はいらないだろう。まあ、6時間もあれば間違いなく準備は整うはずだ。…と言うよりも、準備を整えるために余裕をもって時間を決めたと言うべきだな。」
「…あ、やっぱりそうだったんですね。」
宗一郎の説明を受けた優奈は6時間後の理由をようやく理解したようだ。
「だから御堂先輩が最後になったんですね。」
「ははははっ。やはりおおよその流れはすでに知っているようだな。」
単純ではあるものの最も重要な理由。
その意味を理解した優奈を眺める宗一郎は笑顔を浮かべながら説明を続けた。




