戦闘馬鹿
《サイド:御堂龍馬》
午後5時40分。
僕は真哉と試合場で向かい合っている。
「こうして真哉と試合をするのは久し振りだね」
「ああ、そうだな。以前と比べてどう成長したのかを見せてもらうぜ」
気合い十分の真哉は本気で僕との試合に挑むつもりのようだ。
「以前の僕とは違うよ。それだけは知っておいてほしい」
「だったら全力で戦え!先に言っておくが、俺を幻滅させるなよ」
「ああ、最初から全力で行くつもりだ。僕の新たな力を真哉に見せる!!」
気合いを込めて真哉に立ち向かう。
これが…
ここからが僕の本当の戦いだ。
彼に追いつき、乗り越える為に、僕は真哉に勝つ!!
そんな闘志全開の僕と真哉の間を遮るかのように、翔子が試合場の中心に立った。
「ったく、ホントにあんた達は戦闘馬鹿ね~。こんな試合、誰も審判なんてやりたがらないんだから、ちょっとは私に感謝しなさいよ?」
愚痴を言ってるけれど。
試合場の中心で僕達に話しかける翔子が審判役をしてくれるようだ。
「どういう理由か知らないけど、審判は私がやるわよ。いいわね?」
翔子の質問に頷く僕と真哉。
「ああ、お願いするよ」
「ドジって巻き込まれんなよ」
真哉の言葉を聞いて翔子はため息を吐いている。
「はあ…。ったく~。どうなっても知らないからね!」
少し投げやりな態度だけど、それでも翔子は右手をしっかりと高く頭上に掲げた。
「さあ、いくわよ!試合、開始っ!」
ぶんっ!と右手を振り下ろしてから、翔子が即座に後方に下がった瞬間に、
僕と真哉は同時にルーンを発動させて一直線に駆け出したんだ。




