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THE WORLD  作者: SEASONS
5月15日
4503/4820

学園の異端児

魔術研究所を離れてから10分ほど経過した頃。



約一ヶ月ぶりに校舎の玄関口までたどり着いた。



「ここも各所に襲撃の被害が見られるが、他の区画に比べればまだマシなほうかもしれないな。」



魔術研究所を除く全ての場所で竜の牙による襲撃の爪痕が残されている学園。


その被害の復旧作業はまだあまり進んでいないようだった。



「復旧に必要な資金が不足しているということか。」



元々余裕のある経済状況ではないらしいからな。


学園に関わらず国内の全ての地域で資金不足に陥っているようで、

カリーナやグランバニアも含めた全ての町で復興作業が難航していると聞いている。



「以前の景観を取り戻せるのはまだまだ先の話だな。」



学園の復旧も町の復興もまだまだ時間がかかりそうだった。



「しばらくは復興の様子を見守るしかないか。」



ここで悩んでいても事態は改善されないし、

そもそも俺に出来ることは何もない。



それよりも今は他にやるべきことがある。



「確か…生徒指導室は校舎の地下だったな。」



まだ一度も生徒指導室に行ったことはないが、

かつて所持していた生徒手帳に記されていた見取り図には校舎の地下に生徒指導室が存在していたのを覚えている。



「実際には指導室という名の監禁部屋らしいが…。」



学園の治安を乱す生徒達が数多くいる事を考えると一種の牢獄とも言えるだろう。



「要するに学園の異端児が集められた部屋だな。」



風紀委員の説得に応じない生徒や力を悪用する危険性のある生徒。


そういった不穏な生徒達ばかりが集められた生徒指導室は学園で最も危険な場所とも言えるのかもしれない。



「それでも戦争に比べればマシか。」



命懸けという意味ではどちらも同じだが、

これから始まる戦いは子供の喧嘩程度に過ぎないからな。


俺や御堂を苦戦させるほどの相手はいないだろう。



少なくとも学園の拘束結界に押さえ込まれてしまう程度の実力では到底俺達には敵わない。



「早々に制圧して特風会に向かわせてもらうか。」



些細な小競り合いに長々と時間をとられるつもりはないからな。


この程度の余分な雑用に時間を浪費している暇もない。



…先を急ごう。



早急に役割を終えて屋上にある特風会に向かうために。


久し振りに校舎の中に入ることにした。


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