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どうしてこんなにも
「いっ!?てえええええええええええええええっ!!!!!!!」
…ですよね。
「ったく、うるさいわね…。」
「目を覚ますには程よい叫び声だと思うわよ?」
…その考え方はどうかと思うけど。
全力で蹴り飛ばされた長野君が転がり回って叫ぶ声で芹澤さんと矢野さんは目を覚ましたようね。
「ふぅ~。」
「………。」
不満を感じながらゆっくりと起き上がる芹澤さんに反して冷静な表情で起き上がる矢野さんは、
苦しみもがく長野君を一瞬だけ眺めてから何事もないかのようにさっさと視線を逸らしていたわ。
…う~ん。
…それで良いの?
長野君だけどうしてこんなにも扱いが雑なのかしら?
そんな何気ない疑問を感じるけれど。
それは長野君自身が解決するしかないのかもしれないわ。
…とりあえず、そっとしておくのが一番よね?
下手に関われば長野君の扱いがさらに悪化しかねないし。
余計な口出しはしないことにしたのよ。




