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THE WORLD  作者: SEASONS
4月3日
44/4820

3ヶ月

《サイド:美袋翔子》


ちょっ、冗談でしょ!?


ずっと側にいた私ですら考えていなかったわ。


総魔が圧縮魔術を使えるようになっているという事実を考えていなかったのよ。


いずれ使えるようになる可能性はあると思ってはいたけれど。


だけどそれはあくまでも何十日か、

あるいは何ヶ月と練習を積み重ねてからようやく使えるようになるんじゃないかなって考えていたの。


何故なら、私がそうだったからよ。


私でさえも圧縮魔術を使えるようになるまでに三ヶ月を費やしたわ。


だからいくら限界の見えない総魔であってもそれは同じだと思っていたの。


少なくとも一日二日で習得出来るような簡単な魔術じゃないんだから。


図書室で二時間ほど勉強した程度で使えるようになるほど簡単な魔術じゃないのよ。


そのことは私自身が誰よりも理解してる。


それに。


何より総魔はついさっきまで圧縮魔術の存在さえも知らなかったのよ?


普通に考えて使えるようになるなんて思わないわよね?


だから思っていたのよ。


まだ総魔は圧縮魔術を使えないってね。


勝手に思い込んでいたの。


それなのに現実は違ったわ。


私の予想を遥かに上回っていたのよ。


総魔はすでに圧縮魔術を習得してる。


それも暴走させずに使用できる事を実証して見せたのよ。


それも最上級魔術で、よ。


今の私でもエクスカリバーの圧縮は全集中力を費やしても使えるかどうか分からないわ。


例え出来たとしても総魔のように簡単に発動出来る余裕はないと思う。


その一点を考えるだけでも、

総魔はすでに私を上回る実力を持っている可能性が高まってきたわね。


さすがにこれはもう本気で無理かもしれないわ。


ついさっき理事長には言ったけれど。


その可能性があるかもしれないと話をしたけれど。


だけどそれでも、内心ではまだ大丈夫だって思っていたのに…。


今ならまだ自分の方が実力は上だと自信を持っていたのに…。


それなのにそれが思い込みでしかないことを痛感させられてしまったわ。


総魔の実力を甘く見ていたのよ。


素直にそう思う。


だからもう…勝てないかもしれない。


底の見えない総魔の実力に恐怖すら感じて密かに冷や汗をかく。


そんな私の様子など全く気にもせずに、

総魔はふらつく美弥子に攻撃を再開しようとしていたわ。


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