心が壊れていく
…あ、あぁ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!
体から切り離されて闇の中へ消えた左腕。
肘より下を切り落とされて、
本来あるべき存在が失われたことを理解した直後に。
…うぅっ!?
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!」
背中の痛み以上の苦しみのせいで、
自分でも抑え切れないほど喉が痛くなるまで大声で叫んでいたわ。
「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
左腕を失った激痛はもうどんな言葉でも言い表せない。
…嫌っ!!
…嫌あああああああああああああっ!!!!!
堪えきれない痛みによって恐怖で支配される心。
我慢なんて言葉だけでは到底堪えられない苦しみが全身を駆け抜けて、
絶望だけが私の心を支配していくのよ。
…嫌ぁぁぁぁっ!!!
心が壊れていく。
思考が乱れていく。
気持ちが歪んで。
何もかもが嫌になる。
…い、痛いっ!
…嫌ぁ~~っ!!
痛みに負けそうなる心。
絶望に屈しそうになる心。
ただ一方的に体を斬られて。
苦しみに堪え切れずにのたうちまわるだけのぶざまな状況なのに。
「…逃がしませんよ。」
矢島さんはまだ攻撃を続けようとしていたわ。
「いっ…!?嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
矢島さんの言葉が耳元で聞こえた次の瞬間に。
「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」
今度は右足が切り落とされてしまったのよ。




