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さっさと勝ってきなさい
…ふふっ。
…もう馬鹿な合図は良いからさっさと勝ってきなさい。
あの女に対して嫉妬の感情を抱くことが馬鹿馬鹿しくなって、
そんな些細なことはもうどうでもいいと思い始めてきた頃に。
「それでは両者共に準備はよろしいでしょうか!?」
係員が試合開始へと動き出そうとしていたわ。
「準決勝の行く末を決める重要な初戦です!!両者共に悔いの残らないように全力を尽くしてくださいっ!!」
係員の進行によって徐々に拡大していく観客達の声援が二人の試合に対する期待を高めていく中で。
「それでは準決勝第1試合…始めっ!!!」
ついに準決勝が始まったのよ。




