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まるで真逆
「それではただいまより第1試合を始めさせていただきます!!ヴァルセム精霊学園からは八木真奈美選手!そしてカリーナ女学園からは冬月彩花選手!!両者共に準備はよろしいでしょうか?」
最後の確認として問い掛けてくる係員だけど。
今更試合を止める気はないわ。
「いつでもどうぞ。」
「早く始めてっ!!!!」
微笑みを絶やすことなく冷静な態度を貫く私に反して、
八木真奈美は苛立ちを感じさせる口調で試合の開始を待ち望んでいる。
…ふふっ。
…まるで真逆ね。
静と動と言えるほど真逆の雰囲気を出す私と八木真奈美。
そんな緊迫した空気が漂う中で。
「それでは試合を始めますっ!!第3回戦、第1試合!!!始めっ!!!!」
ついに係員が試合開始を宣言してくれたわ。




