全て説明するよ
…これで良いんだ。
「ようやくこの時がきたな。」
…そうですね。
「あの日からずっと、僕はこの瞬間を待っていました。」
「それはお互い様だ。そしてここから俺達の新たな人生が始まるんだ。」
…はい。
「分かっています。」
「だったら覚悟は良いな?」
…もちろんです。
「お願いします。」
「良し、それじゃあ始めようか。」
僕と桐島さん。
二人同時にルーンを展開して互いに相手へと刃を向けあう緊迫した状況の中で。
「…ったく、結局どうしたいのかは知らないけど。結界を張ってあげるから会場を破壊しないように気をつけなさいよね?」
ぶつぶつと文句を良いながらもシェリルが防御結界を試合場に展開してくれていた。
そしてそんなシェリルに続いて。
「とりあえずは俺達も協力するか…。」
何も知らない康平や筑紫さん達も防御結界の展開を協力してくれるようだった。
「みんなありがとう。」
「ははっ。礼はいいから、あとでちゃんと説明しろ。良いな?」
「ああ、分かってるよ。」
いまさら隠すことなんて何もないからね。
「全て説明するよ。」
心から仲間と呼べるみんなにしっかりと約束をしてから。
「みんな、これからもよろしく!」
新たな一歩を踏み出すために、
桐島さんに向かって駆け出したんだ。




