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余計なことは後回し
「まあまあ、情報がどうこうなんてどうでも良いとして、私に相談があるのなら聞いてあげるからこっちについて来て。」
…あ、ああ。
…うん。
かなりあっさりとした態度で医務室を進む彼女の後ろ姿を見つめながら一度だけ大きくため息を吐いた。
…はぁ。
どうなんだろうか?
…どうでも良いのかな?
僕の事情を知ってる理由がものすごく気になるんだけど。
どうもその辺りの理由を教えてくれそうな気がしない。
…僕の周りって、不思議な人が多い気がするよね。
色々な意味で謎の多い人達が多い気がするんだ。
…だけど今は良いか。
考えてもどうしようもないことを考えても仕方がないし。
それよりも今はここに来た目的を進めるべきだと思う。
…とりあえずはまあ。
事情を知ってくれているのなら話が早くて良いと思おう。
…だから前向きに。
余計なことは後回しにして、
今は前向きに物事を考えることにした。
…とりあえず行くしかないよね。
これからどんな話が聞けるのか?
その内容に期待を感じながら、
栗原薫さんのあとを追って医務室の奥に向かうことにした。




