花束を
…え~っと~。
…次は。
御堂さんとの挨拶を終えたあとで里沙さん達に駆け寄りました。
「あ、あのっ。」
「ん?もう帰るの?」
…はっ、はい。
「そろそろお店に行かないといけないので…。」
「あ~。お花屋さんだっけ?どう?忙しい?」
「あ、はい。私は不器用なので深海さんのご両親にはいつも迷惑をかけてばかりなんですけど…。」
「あはははっ。まあまあ、最初は誰だってそういうもんじゃない?毎日続けてればそのうち慣れるわよ。」
…だと良いんですけど。
「とりあえず今は精一杯頑張りますっ。」
「ええ、それで良いと思うわよ。まあ、時間がある時には顔をだしに行くからそれまで元気でね。」
「はいっ♪楽しみにしながら待ってますね。」
「ん~。じゃあ私も成美ちゃんが花束を作ってくれるのを楽しみにしておくわね。」
…あ、あうっ。
「そ、それは…その…っ。」
「ふふっ。それまでに練習しておいてね。」
「…が、頑張ります。」
次に里沙さんと出会うまでにはなんとか努力してみます。
「えっと、また会える日を楽しみにしてますね。」
「ええ、暇だけはたっぷりあるからお店に行かせてもらうわ。」
…はいっ♪
「今日はありがとうございました~。」
里沙さんと再会の約束を交わしてから、
しっかりと一礼して挨拶を終えました。




