一緒に戦う仲間
「…と言うことで、もうすぐ準備が整うから、みんなでお食事会でもしましょう。」
「あ、ああ。ありがとう。」
「お食事会と言ってもおやつくらいしか用意してないけどね。良かったら貴女達も楽しんでいってね。」
…あ、はいっ。
「ありがとうございます。」
御堂さんにこれからの目的を告げてから、
百花さんは私と美春さんと呼び掛けてくれました。
…せっかくのお誘いを断ることなんてもったいなくて出来ないよね。
お店に向かう時間も気になりますが、
もう少しだけ楽しんでから学園を出たいと思います。
「参加させていただきますっ♪」
「私と千夏も良いんですか?」
せっかくのお祝いに参加させてもらいたいと思う私の少し後ろで、
美春さんは遠慮気味に問い掛けていました。
「ええ、所属してる部署が違うと言っても次の魔術大会では一緒に戦う仲間なんだから遠慮はいらないわ。」
「あ~、そうですね。分かりました。」
百花さんの説明を受けて素直に参加を決める美春さんですが、
千夏さんはまだ意識を失ったままです。
「ただ千夏の馬鹿はまだ目覚めないと思うので、しばらくの間はそっとしておいてください。」
「え、ええ。分かったわ。」
…え?
…良いんですか?
美春さんのお願いをあっさりと聞き入れる百花さんですが、
このまま千夏さんをそっとしておくというのはお祝いに参加させないという意味と同じだと思います。
…このままで良いのかな?
千夏さんがすごく可哀相な気がします。
「まあ、とりあえず千夏は放置で。」
あっさり千夏さんを見捨てた美春さんも、
お祝いのお手伝いに加わるようでした。




