みんなで集まって
…うわぁ~。
…学園が見えてきたよ~。
美春さんの道案内のおかげで、
ちゃんと学園にたどり着けました。
「着いたわよ。」
…ですねっ♪
学園に着いたことで校門の前で足を止めた美春さんは、
周囲を確認してから私に振り返ってくれました。
「まだ御堂君は帰ってきてないみたいね。」
…あ、はい。
「そうみたいですね。」
はっきりとは分かりませんが、
近くにいる気配はありません。
「魔力の波動を感じませんよね。」
「ええ。まだ町の外を移動してるのか、もしくはすでに学園に向かってる途中なのか…。どちらにしてもここにいるのはあまり良くないでしょうね。」
…え?
「そうなんですか?」
「一応、お祝いだしね。みんなで集まって出迎えたほうが良いでしょ?」
…あ、そっか。
「そうですね。」
「ええ。芹澤さんからは特風会に集まるように言われてるんだけど。とりあえず行ってみる?」
「はいっ♪」
元気一杯に返事をすると、
美春さんも笑顔を浮かべながら頷いてくれました。
「それじゃあ、御堂君が帰ってくる前に校舎の屋上へ行きましょう。」
「はい!」
…ありがとうございます。
道案内をしてくれる美春さんに心の中で感謝しながら、
ひとまず特風会へ向かうことになりました。




