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THE WORLD  作者: SEASONS
4月6日
238/4820

この中から

《サイド:御堂龍馬》


少し遅くなってしまったかな?


時計に視線を向ければすでに12時を回っているようだ。


本当ならもっと早く来るつもりだったんだけどね。


黒柳所長との話が長引いたことで、思った以上に遅くなってしまっていたんだ。


その結果として。


予定よりも15分ほど過ぎた頃になってからようやく食堂にたどり着いた。


中を覗き込んでみれば数え切れないほどの生徒達であふれかえっているのが見える。


この中から沙織を見つけることが出来るだろうか?


沙織も僕を探しているかも知れないけれど。


この中で合流するのは難しそうに思えてしまう。


だけど立ち止まっていても仕方がないから歩みを進めることにした。


とにかく動かないことには合流できそうにないからね。


沙織を探して食堂の中を歩き続けてみる。


まずは彼女がよく立ち寄る売店を目指して歩みを進めてみようと思ったんだ。


急ぎ足で進む食堂内。


ものの数分で目的の場所にたどり着く。


どうやら僕は考えは間違っていなかったようだね。


「沙織」


「えっ?」


背後から呼び掛けたからかな?


小さく肩を震わせた沙織が驚いたような表情で振り返った。


「あ、あぁ、驚いたわ。龍馬だったのね。突然呼び掛けられたからびっくりしたわ」


「ごめん」


「ふふっ。大丈夫よ」


小さく笑ってくれる沙織に何度も謝りながら歩み寄る。


「ごめんよ。驚かすつもりはなかったんだけどね」


「ええ、大丈夫。分かっているわ」


笑顔を浮かべる沙織は売店でお金を支払って、

いつものサンドイッチと紅茶を受けとっていた。


「向こうで翔子達が待ってるんだけど、龍馬も来るでしょ?」


「あ、ああ…。」


『翔子達』と沙織は言った。


つまりそこには彼もいるということだ。


「もちろん僕も行くよ。とりあえず、お昼を買ってくる」


「場所はわかるかしら?」


「多分ね」


「じゃあ、待ってるわ」


「ああ、すぐに行くよ」


挨拶を済ませてから、ひとまず沙織と離れることにしたんだ。


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