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《サイド:御堂龍馬》
兵器による自爆。
その『震源地』にいた総魔が生きている可能性は『0%』だと思う。
あれは頑張ればなんとかなるとかそういう類のものじゃないはずなんだ。
アストリア王都を吹き飛ばし。
国境の砦を吹き飛ばし。
多くの命を消し飛ばしてしまった兵器の攻撃は、
とても耐え凌げるような威力なんかじゃないと思う。
それこそ震源地から遠く離れてかろうじて生き延びた僕とは違って、
総魔は大破壊の直撃を受けたはずなんだ。
総魔と深海さんの二人の命は共和国の存続と引き換えに失われたはず。
そうとしか…考えられなかった。
「総魔を含めて、みんな戦場で倒れていったんだ。みんな…」
「…そう、ですか。」
ため息混じりに呟く僕の言葉を聞いて、
鈴置さんもため息を吐いていた。
アストリアの消滅と引き換えに共和国軍は全滅した。
その事実を知ったことで、
鈴置さんも何度もため息を吐いていたんだ。




