4、お嬢様、現る
雨の日に私達は出会った。
私に傘を貸してびしょぬれなのにあなたは
「ぬれんなよ」
と言って。
あの事件から数日たったある日。
「水野く~ん」
「あっ白峰さん。どうしたんだ?」
「何か変な手紙が靴箱に入ってて・・・」
「他の人には?」
「言ってないよ。あと中もまだ見てないしと、とりあえず水野君に」
そう言いながら鞄から黒い物を出す白峰さん。
「・・・えっ?手紙ってその黒いの?」
「うん。何か黒いし変わった手紙だなぁ~と思ったけど」
「ちょっと貸して」
「うん?」
俺は手紙を調べた。
「表は異常なし。裏は・・・な、何だこれ!?」
「どうしたの?」
そこには赤いインクで“呪”の文字が・・・
「の、呪いの手紙・・・?」
「えっ?それデザインじゃないの?」
「違うだろ、明らか!中見るぞ!」
「いいよ」
俺は中を開けた。
『白峰亜紀。貴様を今日殺す。屋上に昼休み来い。来なかったら秘密をばらして殺す。』
殺人予告~!?来ても来なくても殺すって何だそれ!!ていうか・・・
秘密、バレちゃってる?
「どうかしたの?」
「い、いや。なんでもない。これは俺が預かっておく」
「うん?」
そして昼休み。俺は高速で昼飯を食って、白峰さんを松田に預けて屋上へと向かった。
ギィィといういかにも古そうな音をたてて屋上の扉は開いた。
ここに犯人の男が・・・かと思いきや犯人はいない。いるのは1人の女。
腰まであろうかという長いサラサラとした黒髪に白いカチューシャ。そして抜群のプロポーション。
こんな生徒うちの学校にいたっけ?
「あ、あら?まさかあなたは・・・水野様!!」
女が俺に抱きつく。
「へっ?」
「どうしてあなたがここに!?私が呼んだのは白峰亜紀のほうですのに!!」
「・・・ちょっとついて来い」
「はい、どこへなりと」
「白峰さ~ん!ちょっと来てくれ」
「どうしたの?」
「って待て待て忠邦!!」
「お前は呼んでないぞ?松田」
「お前その方が誰か知っててこんな汚いところに連れてきたのか!?」
松田がびしっと屋上の女を指差す。
「知らん」
「なんですとー!!」
「お前リアクションがおかしいぞ」
「そりゃおかしくなるわ!この方はなぁ現生徒会長の九條あすか様だ!!」
「・・・どこかでお会いしましたっけ?」
「こんっのマンガオタク!!少しは現実を見ろ!!あすか様は九條グループのご令嬢なんだぞ!お前と会うわけねぇだろ!!」
「ですよね。申し訳ありませんでした」
「いえ、いいのです。水野様とこうしてお話できただけで。ではごきげんよう」
「あ、はぁ」
こうして九條あすか様は去っていった。
あれ?何かを忘れている気がするがなんだっけ?
ま、忘れてるってことはどうでもいい事だろう。
・・・俺はその日の夜、ぬくぬくとしたベットの中で思い出すのだった・・・




