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11、終わりの告白

「は~い、成績表を返しま~す」

今日で高校2年生の生活も終わり、明日から春休みになる。

「忠邦」

「どうした松田?・・・さては成績が良かったのか」

「そうじゃなくてな・・・今日あいてるか?いや、放課後すぐの方がいいな」

「? お前さぁ最近おかしいぞ」

特に・・・3月になったあたりから。いや、もしかしたら文化祭辺りからかもしれない。

最初は気のせいかと思っていたがどうも俺のほうを見てくるので何かあるとは思っていた。

一体何なんだ?


「忠邦」

「なんだよ。早く言ってくれ」

「本当は口止めされていた。でも・・・さすがにこれは言った方がいいと思った」

「前置き長い。早くしろ」

「実は―――」


何でなんだよ。何で俺には言ってはくれなかったんだ。友達なのに。

まさか・・・白峰さんがいなくなってしまうなんて。

俺は学校から飛び出し、駅まで走る。

別に止める気なんてない。でも会いたかった。


駅に着くと彼女は電車を待っていた。

「白峰さん!!」

俺は周りなんて気にせずに大声で叫んだ。

「水野君・・・どうしてここに」

「松田から聞いた」

その時電車が到着した。

白峰さんは無言で電車に乗った。俺は深呼吸して言った。

「俺は・・・白峰さんの事がずっと前から好きだ」

「えっ?」

「ほら、前さぁ猫に告ったのあったよな?・・・あれ本当は告白だったんだ、白峰さんへの」

「嘘・・・ほんと?それ」

「あぁ」

「・・・私もね、水野君の事好きだよ」

「え?・・・えっ!?」

ダメだ。俺の情報処理能力が追いつかない。

「だから・・・また会おうね」

「絶対会いに行くから!!」

「うん」

そして電車のドアが閉まり、去っていった。



5年後。

「はぁ~ここが俺の新しい新居か~・・・大変だ、ボロい」

まるで一昔前のアパートみたいだ。とてもじゃないが彼女を呼ぶ事はできない。

「・・・早く引越ししよ」

せっかくこっちに来たっていうのにこれはヤバイ。

「おっもうすぐしたら時間か」

俺はいそいそと支度をし始めた。

たぶん手紙が彼女のところにも届いているだろう。


「亜紀さーん!こっち向いてくださーい」

カメラのフラッシュが目に痛い。

『ねぇ、この子知ってる?“白峰亜紀”』

『知ってるも何も大女優じゃない』

『何やっても全部ヒットでしょ』

『ほんと、すごいよねぇ』


「亜紀、ファンレターよ」

「・・・」

マネージャーがドンッと紙袋を置く。

「ほんといつもファンレターには無関心ね」

「・・・別にあの人からは来ないし」

「もう・・・ほらこれなんかいいと思うわよ。『いつも見てます。すごく活躍するようになりましたね。

もうあれから5年が・・・』ってどうしたの!?」

私はマネージャー手紙を取った。

まさか、これは・・・!?

「ちょっと私出てきます!!」

「亜紀!?」


指定されたベンチに行くと少し大人びた彼が座っていた。

「水野君・・・!!」

「久し振り、白峰さん」










お、終わった・・・

初めて完結しました。

ありがとうございます!!

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