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Hambrett Reitzer

「ぜ、前回の、優勝者だと!?」


クロロの目がこれでもかと開いた。その反応を見てハンブレットは言った。


「ハハっ。期待通りのリアクションだな。そうだよ。俺は前回優勝して金を手に入れたよ。」


「じゃあなんでまた参加するんだよ?」


クロロの質問は至極当然の質問だ。人生10周遊んで暮らせる金を手に入れたにもかかわらず、再び殺し合いをする意味などまったく分からない。しかしハンブレットは真っ直ぐクロロの目を見て当然かのように言った。


「目的は金じゃない。俺にはあそこでやらなきゃならないことがある。」


「やらないといけないことってなんなんだよ。」


「そのうち分かるさ。さあ、あまり時間がない。早速向かうぞ。」


ハンブレットはその質問から逃げるように話を止めて店をクロロを連れて店を出た。ハンブレットの両腰には長い剣が一本ずつぶら下がっている。店の中では一本しか見えなかったがどうやら双剣使いのようだ。ハンブレットは少し早足でどんどんネオンの光のない暗い道へ進んでいく。さらに暗い路地を歩いていると後ろから大声が響いた。


「ついに見つけたぞ!!ハンブレットーー!!」


振り返るとそこにはクロロよりも何回りも体の大きい男が立っていた。下の歯から飛び出た牙、隆々とした2本の角を生やし、大木のようなカーキ色の肌の腕を見せつけるような袖の破れた服を着ている。その大男が続けて言った。


「我が弟、ランヌーを殺したのは貴様だな、ハンブレット。ここで仇をとるぞ!」


どうやらハンブレットがトーナメントで殺した相手の兄弟らしい。かなり体の大きい種族ではあるがクロロはかつて名を馳せた傭兵。戦闘には自信がある。これくらいの相手ならば勝ち抜けるかもしれないとクロロが甘い考えをしていると、大男は大剣を持ち上げて一気に振り下ろしてきた。


「ドオリャー!!」


クロロが剣を握り構えようとすると瞬間、視界の上を黒い影が一瞬横切った。


"ヒンッ"


小さな音が聞こえた。そしてクロロが目の前を見るとそこにはついさっき剣を振り下ろした大男の首が目の前に転がっていた。


「こういう恨みも買っちまう。まったくクソな娯楽だな。」


大男の倒れた背中の上でハンブレットはそう言った。クロロは自分の甘い考えをすぐさま消し去り、冷や汗をかいた。


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