料理人トッドを拾う
俺たちは予定通りに次の都市へ向かっていたのだが
「ライ、外で人が倒れてる」
「わかった、すぐ向かう」
メガロトータスから出て、メガロトータスから正面30mくらいの所に人が倒れていた。ライは急いで駆け寄る
「おい、大丈夫か」
「み・・・・みず」
倒れていたのは15歳くらいの少年でライは持っていた携帯の水筒を倒れていた少年にゆっくり飲ませる
ライは少年を背中に背負って、メガロトータスへ戻り、居住区にある談話室のソファに寝かせた
「お兄ちゃん、その子生きてるの?」
「生きているぞ、安静にしとけばいい、メリナ 服を着て来い、タオルが落ちたら大変だ」
メリナは風呂上がりでタオル1枚の姿だった、ライも妹だが女性の裸には興味があるがこの少年が目を覚ました時に、メリナのタオル1枚の姿を見られるのは嫌だった。
「お兄ちゃんならいいのに」
メリナは自分の部屋へ向かった。
「ミア、メガロトータスは」
「おじいちゃんは今、待機状態よ、その子どうするの?」
「街か都市に送り届ける」
少年は目を覚ました。
「あれ、ここわ」
少年はキョロキョロしている
「目を覚ましたか」
「すみませんがここは?」
「メガロトータスの中だよ」
「少年、あんなところ死にかけていたんだ?」
「僕はトッドと言います。ここから歩いて3日の距離にある都市の出身です。」
「俺はライディース、ライと呼んでくれ 傭兵をやりながら世界を旅している途中なんだよ」
旅と言う言葉にトッドは興味を示したようだ
「ライさん、頼みがあります。」
「傭兵なら今は必要ないぞ」
「違います。僕も旅に連れていってください」
トッドの目は真剣だった。
「トッドは何が出来る?」
「料理が作れます。孤児院にいた時に毎日、シスターの代わりに作っていました。あと運転免許証もあります」
「よし、3人分の食事を今、作ってくれないか 採用かどうかは食べてから決める。食堂のキッチンにある食材はすきに使ってくれ」
「わかりました。」
トッドを食堂へ連れて行くと何かしらスイッチが入ったようでエプロンをどこからともなく取り出して着けてから調理へ動いた。
「お兄ちゃん」
メリナは黒のレザーのミニスカートに白のキャミソール、上から黒のレザージャケットを着て、いつでも出かけれる状態だ。
「お兄ちゃん、着いたら忘れてないよね?私の水着選び」
「忘れてないぞ、メリナに似合うやつを探すから」
「ライさん、出来ました」
食堂からはとてもいい香りがする
俺とメリナは食堂の席に座り、トッドが運んで来てくれる。
「チャーハンともやしスープです。」
「美味そうだな、いただくよ」
俺とメリナは審査の名目で食べる。チャーハンはパラパラでとても美味い、もやしスープの方も文句なしだ
「お兄ちゃん、美味しいよ」
「そうだな」
途中で食べるのを止め、トッドに結果報告をする。
「トッド、合格だ これから俺たちの食事を頼む」
トッドの方は驚いている
「トッド、年齢は」
「16歳です。」
運転免許は15歳から習得出来るから問題はない
「私より年下だ。私はメリナ、ライお兄ちゃんの妹よ」
「トッドです。よろしくお願いします。」
「3人前の3人目はトッドの分だからちゃんと食べるようにな」
「はい、ありがとうございます。」
トッドも席に着き食べる
「トッド、俺たちは砂漠の近くの都市、トッドが住んでいた所に行くんだが」
「それなら、もう1人雇ってくれませんか」
トッドの話ではトッドがいた孤児院は15歳になったら追い出されるらしい、トッドが雇って欲しい人物はトッドと同じ年の女の子でトッドと同じ料理人らしいのだが
「彼女が今、働いている店の環境が悪いので助けてあげられないかと」
「部屋は余っているし、仲間が増えるのは歓迎だが、その子しだいだから無理やり連れて行くのはなしだぞ」
こうして料理人トッドが仲間になった。俺とメリナでは作れる料理の数が少なかったし、メリナに限っては2回に1回は失敗するから
メガロトータスの速度を少し早めて、昼過ぎには目的地の都市へ到着した。
「トッド、トラックは2つあるから1つは使っていいぞ」
「はい、ありがとうございます。」
「俺たちはこれを売ってくるから」
トッドとは別行動になった。
「お兄ちゃん、ミアのこと話してないよね」
「喋るMBが目の前にいたら驚くからな」
「そうよね、見た目は可愛らしい子猫なのにね~」
「さっさと売ってからメリナの水着選びだな」
「お兄ちゃん、これなんてどう?」
メリナはデバイスで水着のカタログを見ながら、ほぼ紐の水着を見せてきた
「ダメだ、せめて普通のビキニにしなさい」
「でも、お兄ちゃんになら裸を見られてもいいんだけど」
「仲間がこれから増えると色々厄介なことが起きたら大変だろ 俺だって彼女が出来るかもしれないし」
「絶対ダメ、私が認めないとダメだからね」
ジャンク屋に着いた
「トラックに積んでいる装備を売りたい」
「おう、見せてみな」
ガタイのいいおっさんだった、筋肉スゲーな
「ほう、帝国製のパイルバンカーか」
「売れそうか」
「ここはジャンク屋だからな、どんな曰くつきだろうが買ってやるよ」
クレーンでパイルバンカーをトラックから降ろして店内へ
「1本6000ドルでいいか」
メリナの方を見ると頷いている
「交渉成立だ」
おっさんと握手、俺のデバイスに18000ドル振り込まれ、デバイス経由でメリナに8000ドル渡した
トラックに乗り込み
「お兄ちゃん、水着買いに行こう」
「わかったよ お姫様」
「ほんと、ブラコンとシスコンね」
トラックを走らせた