妹メリナと女王の機体登場
メガロトータスに乗って2日後、目的地の都市へ着いた、移動型MBの停泊場があるから安心した。
2日間の食事は菜園で採れたじゃがいもが主食でなんとかなった。米やパン、肉や魚が恋しい
「レオン、出かける」
「グゥ」
「すぐに戻ってくるから」
「グゥ」
安心したのかレオンは眠りについた
「1階の収納庫にトラックがあるから行きましょう 売り物はすでに積んでいるから大丈夫よ」
「ミアも来るんだ」
「私はライの鞄の中にいるだけよ」
1階の収納庫に行きトラックに乗り移動、トラックにはナビが付いているため、初めての都市でも迷わないから安心だ。
トラックを走らせて目的地のMB専門のジャンク屋に到着する。
余談だが傭兵には運転免許証はなく傭兵証が運転免許証代わりになり、一般人は運転免許証が必要になる 傭兵はあらゆることに寛容なのだが全てが自己責任、一般人と事故を起こした場合、全てにおいて傭兵の責任になる。法は傭兵を守ってくれないのだ それが自由への対価だと思う
「すみませーん、買い取りをお願いしたいのですが」
店の奥から小柄な爺さんが出てきた
「ボウズ、売り物は」
「外のトラックに積んでいます」
爺さんと外へ行き、トラックの積み荷の確認
「サソリ型のカスタム装備か、それにこの色」
「赤いやつですね、ケンカ売られたので返り討ちにしました。」
「血の気の多い、連携技だけは優秀な紅サソリを倒したのか」
「まぁ」
「尻尾が2本しかないが」
「1本は真っ二つしてしまったので」
「どんな兵装を使っているんだよ」
外のクレーンでトラックの積み荷を降ろしていき、台車で運ぶ、売る側としてはここまでしないといけない
爺さんは電卓を弾きながら値段を考えている
「全部で5000ドルだ、これ以上は負けれない」
100ドルしかないからとてもありがたい
「それでお願いします。」
「デバイスを出しな」
デバイスを出した、5000ドルはデバイスに電子決算として振り込まれた。
次の場所に向かうためにトラックに乗ると助手席に外套で顔を隠した人物が座っていた。
「誰だ?」
警戒をするが
「あなたのファンかな、あの子もライオンくんに興味があるみたいだし」
声からして女だ、女は外套を取ると俺と同じ銀髪で紅眼だった
「自己紹介からね、私はメリナ これでも傭兵よ」
「俺はライディース、ライと呼んでくれ」
「ライはどこに向かうの?」
「食料の調達、明日には次の目的地に向う予定だ」
「ライ、そこまで言っちゃうの?」
「あら、可愛い猫さん、こんにちは」
ミアはメリナの指を噛み、血を採取した 俺の時と同じだ
「ミア、いきなり噛むのはダメだろ」
「ライ、その子はあんたの親戚になるわ」
「えぇぇぇ!!」
「ミアちゃんっていうのね」
「そうよ、皇女様」
皇女様?ミアは何を言っているんだ
「血だけでそこまで分かるなんて優秀ね」
「ライ、メリナを仲間にした方がいいわ」
「私にメリットは?」
「衣食住の補償とMBの修理よ」
「よし、乗った」
ミアとメリナは握手している こうしてメリナが仲間になった
「メガロトータスに私と私のMBも夕方には行くからね」
メリナはトラックから降りて、何処かへ向かった
「なぁ、ミア」
「メリナ、18歳、上からB86.W55.H78 帝国の元皇女後は自分で聞きなさい」
「親戚になるんだろ」
「数千年前の王家の血筋だから、あなたと一緒ね それとメリナもナノマシン注射をしているから」
トラックを走らせながらミアの話を聞く、眠気覚ましになる 食料を買い込み、残りは3000ドルになった
メガロトータスへ帰還すると
「おかえりなさい」
メリナがメガロトータスの中で待っていた
「ただいま」
外套で隠れていたが黒い半袖のTシャツとデニム生地のホットパンツで健康的な太ももが眩しい
「あの子も待っているから行こう」
腕を引かれて格納庫へ行くとピンク色に塗装された装甲を纏ったトラ型のMBがいた
「やっぱり、レオンハートの妹ミラージュタイガーじゃない」
「そんな名前なの?ピンガーって呼んでいるけど」
「ゴロゴロ」
「ピンガーで言いみたいよ」
ミアから俺のデバイスにミラージュタイガーの詳細が送られてきた。
トラ型MB:ミラージュタイガー(ピンガー)
レオンハートの兄妹機、女王の機体 装甲のミラージュアーマーは光学迷彩機能があり本来の色は黒色、隠密行動、強襲、夜戦向き マルチウェポンラックとショルダーウェポンラックがある
武装は牙と爪、背中に2連装ビームキャノン
スペック高いな、おい 女王の機体か
「メリナ、ピンガーをどこで見つけたか話してもらえるか」
「いいよ、ライは私より年上だからお兄ちゃんかお兄さんどっちがいい」
「お兄ちゃんで」
「ピンガーとの出会いよりも私の話ね、私はジェネクス帝国現皇帝の娘なの、お母さんが妾だったから私の扱いがとても酷くてね ピンガーとの出会いは去年、政略結婚の相手を刺し殺して逃亡した先の遺跡にピンガーが眠っていたの」
帝国から逃亡、今は王国で傭兵をしている。そんな話だった
「メリナ、ピンガーがいた遺跡にはいずれ行かないと行けないんだ」
「私はライお兄ちゃんに着いていくって決めたから」
謎のいい女が実は年下でとても可愛い妹になりました。
「メリナの母親は銀髪で紅眼だったのか?」
「そうだよ、お母さんはとても綺麗だったから妾にされたの」
「あんたたちは血縁上は他人だけどルーツは同じだから兄妹でいいのよ」
「これからは兄妹で通すか」
「そうだね、ライオンさんを見たい」
「見に行くか」
エレベーターで3階へ行き、レオンの元へ
「レオン」
「グゥゥ」
「レオン、私 メリナ よろしくね」
「ガゥ」
「よろしくって言っているわ」
「そういえばミラって何物なの?」
「私はレオンやピンガーのお姉ちゃんで王の補佐をするために作られた子猫型のMBなの、ライとメリナにしか私の声が聞き取れないからね」
それから、メガロトータス内部を案内した。最後に居住区内を案内
「水着買わないとね、お兄ちゃん 私に似合うやつ選んでね」
「街か都市に着いたらな」
メリナの部屋は俺の隣の部屋になり、大浴場、食堂と案内した。
「調理は自分たちでやらないといけないのか」
「料理人がいれば楽なんだけどね」
夕食はシチューとパンでメリナはとても美味しいと言ってくれて嬉しかった。
風呂に入り、夜 部屋をノックする音がした。開けると短パンとキャミソール姿のメリナがいた
「お兄ちゃん、一緒に寝ていい?」
「いいぞ」
ライはすぐに眠りについたため、一線を越えることはなく、メリナの方も一線を越えるような考えはなかった