表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/46

祠の双子

やっとブックマークが3人 ありがとうございます。評価の方もよろしくお願いします。


次の新規アーマーを考えないと水中用と空中用は最初の方に決めていたんで

とても温かくて柔らかい感触に溺れていた。幼い頃、母親に抱きしめられて眠っていたような感覚

ライは目覚めるとベッドから落ちており、ミスティに抱きしめられながら眠っていたことに気づいた


「ライしゃま〜」


ミスティは夢の中でも慕っているのか、寝顔はとても美しい、そしてミスティの身体の寝心地良いため二度寝をしてしまった。


「お兄ちゃん」


頬を引っ張られた痛みで目覚めた、メリナとミスティがいつも通りの喧嘩をしている


「お兄ちゃん、いつまで抱きついているの?ここに可愛い妹がいつもいるのに何もしないくせに」

「メリナさんの寝相が悪いから私とライ様はベッドから落ちているのですよ、ライ様を一人占め出来たことはありがたいですが」


ミスティはライの腕に抱きつき離れない、メリナもライの腕に抱きつき、起きた今でも頬を引っ張っている


「朝から喧嘩しない、仲良くなれないのか」

「原因はライ様にあるのですが」

「そうよ、お兄ちゃんが私とミスティを両方選ばないからよ」

「エルマント王国は一夫多妻制じゃないぞ、ミスティは王女だったんだから分かっているよな」

「ライ様、王族特権というものがありましてね 王家の人間は側室を迎え入れることができるのですよ」


初めて知ったぞ、そんな抜け道あったんかよ


「俺は王家じゃないぞ」

「私が嫁ぐ以上ライ様は王家に連なる一族になるのですからそこに側室としてメリナさんを入れて上げればいいのですよ」

「ここが妥協点よ、お兄ちゃん もしくは私とミスティが死ぬまで戦うのを見る?」


艦内に警報が響き渡る。ランプの色は赤だ


「あんたたち、まだそんな格好でいるの 近くの村を野生のMBが襲っているわ」


メリナとミスティは自室へ戻り、俺も着替える


「言い忘れていたけどレオンは拗ねちゃっているから出撃出来ないわよ」

「なんでって」

「あんた、昨日、レオンのボディを磨かなかったでしょ」


磨くとは言った、いつとは言っていないけど


「ミア、2人に状況の説明を頼むな」


ライはレオンの元へ行き、着替え終わった2人にミアが状況の説明をした。


「あんたたち、喧嘩しないでよ ピンガー、喧嘩していたらコックピットから降ろしていいからね」

「グルルル」

「ミスティ、ミストフォックスとピンガーの相性だけはいいのよ 次喧嘩したら艦から裸で降ろすわよ」

「りょ、了解しましたわ」


メガロトータスからピンガーとミストフォックスが出撃、ライの方は子ガメ隊とともにレオンの装甲やボディを磨き、ご機嫌取りをしていた。



「ハイエナ型が3体、村の中まで入っているけど」

「何かおかしいですわよ ノロノロと歩いていますし、何も襲わないでどこかへ向かっていますわ」

「私は光学迷彩で後ろから追いかける」

「私は先回りして隠れていましょう」


二手に分かれて行動を始めた。ピンガーは光学迷彩を使い、ハイエナ型の後方から追尾 ミストフォックスは俊敏性と隠密性を活かし、素早く移動 ハイエナ型が向かっているであろう村外れの祠へ先回りをした。


「メリナさん、到着しましたわ」

「メリナでいいですよ。ミスティお姉ちゃん、お兄ちゃんを悲しませるようなことをしたら殺しちゃうからね」

「大丈夫ですわ、それにメリナのような女性もライ様には必要ですのよ」

「子作りするときは先に言ってね 2人っきりにさせてあげたいし」

「あら、メリナも混ざっていいのですよ」

「ん〜考えておく」


ミスティ側からハイエナ型を視認できる距離まで迫った。


「メリナ、祠の中を確認できるかしら?」

「ちょっと待ってて」


熱探知レーダーを使い確認する。

MBは基本50℃以上の熱があり、人の体温と差があるためすぐに見分けがつく 祠の中には人の体温くらいの生き物が2体いることが分かるが徐々に体温が低下していっている。


「ミア」

「どうしたの?慌てて」

「祠の中に人がいるんだけど、体温が低下していっているの そこにハイエナ型向かっている感じなんだけど」

「にゃー、悪魔で予想よ、マシニングリキッドを塗られているせいよ 少量でも肌につくと熱を奪う効果があるし、ハイエナ型って警戒心が高いくせに獲物への嗅覚だけはすごいのよ」


ミアとメリナの通信はミスティにも聞こえており、ミスティはとっさに行動を開始した。


「ミスト展開」


突如、祠周辺に霧が立ち込め、霧の発生を視認したメリは霧の中にハイエナ型を追いかけるように突入、熱探知を使いハイエナ型を接近戦で1体ずつ潰していく


ミスティはミストフォックスから降りて、祠の中へ向うと、中には4歳くらいの男の子と女の子がぐったりした状態で発見した。見た目や服はボロボロで何日も何も食べていないような状態だった


「大丈夫?」


ミスティは話しかけるが双子は震えて喋れないようだ

ミスティは2人を抱えて、祠を飛びだしミストフォックスにへ2人を抱えて乗り込む


「メリナ、そっちは」

「片付いて、ピンガーのデザートタイム中」

「こちらは、子供を2人確保 帰還しましょう」

「了解」


村の住人に気づかれることはなく、メガロトータスへ帰還し、ミスティは2人を抱えて自室のシャワールームへ


マシニングリキッドはお湯に弱く、水には強い成分のため、温かいシャワーでマシニングリキッドを洗い落とす 大浴場も考えていたが意識がない子供を大浴場に入れて溺死させたり、2人ともとても汚れているため大浴場を汚すわけにはいかなかった。


「ミスティ、どう?」

「着替えさせて、体温は戻ってきていると思いますけど」

「あとは温かい消化にいい食べ物を用意したほうが良さそうね」

「そうですわね」


ミアはミスティの部屋から出ていき。男の子の方がいい目を覚ました。


「私はミスティ・エルマント あなた達を保護しました。話すことはできる?」


男の子は首を横に振った。


「隣の女の子は妹?」


首を横に振り、姉かと尋ねると首を立てに振った


「今、温かい食べ物を用意していますから待っていてね」


ミスティは笑顔で男の子に言い、部屋を出た、タイミングでトッドとナリーが温かいスープを持って来た。


「ミスティさん、子供は?」

「男の子の方は起きましたが女の子方はもうじきかと思いますわ」

「ミスティお姉様、あの子たちをどうしますか?」

「普通なら孤児院に預けるでしょう。でも」 

「「 でも 」」

「子育ての予行練習になるならここに住まわせるのもありかもしれませんわね ライ様の判断次第ですが」


部屋の中から泣き声がしたため、ミスティ、トッド、ナリーは部屋の中へ入ると女の子の方も目覚めており、2人は抱き合いながら泣いている。

急いでいたため、よく見ていなかったが2人とも黒髪黒目の日本人と数千年以上前に呼ばれていた人種だった

ミスティは2人の間に入り抱き寄せた


「今まで苦しかったと思いますがこれからは私たちがいます。あなた達の家族になります。今は温かいスープを飲んでから眠りなさい」


2人は頷き、トッドたちが用意したスープを飲んだ後、眠りについた。


「ミスティさん、ライさんに報告は」

「しますが、あの方なら受け入れてくれるでしょう」

「そうですよね、空腹で倒れていた僕を雇ってくれてナリーもと頼んだら引き受けてくれましたし」



「レオン、拗ねないでくれよ」

「グゥ」

「磨くとは言ったけど、いつとは言ってなかったぞ」

「ガゥ」

「曖昧にした俺が悪いけどさ〜今、やっているでしょ」


レオンを磨き終わった頃にはレオンの機嫌はすっかり良くなっていた。


「お兄ちゃん、終わった?」

「終わった、どうだった?」

「双子の子供を保護したんだけどね」

「そういうことか 子供たちと話をしてから方針を決めるよ」


その日の夜、ミスティに土下座までされて頼まれた


「ミスティの気持ちも分かるけど」

「向こうの気持ちを聞かないと分からないだろ」

「それもそうですが」

「俺は基本、家族になる人間は受け入れるつもりだよ、俺の両親はすでにいないし、トッド、ナリーは孤児院出身、メリナもだな だからあの子たちの意見を聞いてからじゃないといけないんだよ」

「ライ様、あの子たちを私たちの養子にするのはどうでしょうか」

「それもあの子たちの意見を聞いてからな ミスティは物事をなんでも早く解決しようするのはやめような、周りの意見を聞いてからじゃないと独りよがりになってしまうぞ」


ミスティと話終えた後、ミスティは自室に帰り、子供たちの側を離れなかった。
















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ