表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/69

12歳は年長者に転がされる

「すみません、魔導師長の呼び名が移ってしまって。イヴリース様とお呼びするべきでした。」

「いいですよ、イヴで。仲良くしてくれた使用人の人たちはみんなイヴって呼んでました。」

「では、俺とも仲良くしてくれるんですか?」

「え?だって、クレメントの家族だし、仲良くしないほうが変でしょう?」


 なんだか、意味深な言い方をされてしまった…。でももしかしたら深い意味はないのかもしれない。だとしたら何だか感じの悪い返しをしてしまったかもしれない。

 一秒にも満たない時間でグルグル考えているのが分かったのか、クレイグは口元を拳で隠して笑った。


「っふ、すみません。では、よろしく、イヴ。」

「んん?……うん。よろしく、クレイグ。」

 からかわれている。そのことにモヤッとしたが、細かい事だ。気にしない事にした。途中で汲んだ水と鍬の両方を持たせたのは腹いせではない。全然違う。


「おじいちゃーん!助っ人連れてきたー!」

「どうも、クレイグです。」

「お、来たな。それじゃあ、お嬢、何か飲み物を貰えるかい?じじいは喉が渇いた。」

「はい。冷たい飲み物でいい?」

「あぁ、頼むよ。」


 せっかくだからみんなに配ろう。レモンとミントと苺を入れたデトックスウォーターの作り置きがあったはずだ。以前ハーブがモリモリ生っていたので見栄えが悪くならない程度にと思って採ったら量が思ったより多くなってしまった為、余った分で作ったのだ。お風呂上りにでも飲もうと思ってたのだが、長年の粗食の反動で牛乳ばかり好んで飲んでて忘れてた。


「キャロルー」

「はい?」

「お水どうぞー。」

「わ、嬉しい~。…っん、おいしい!レモン水じゃないよね?」

「んふふ~見て!」

「かわいい~っ!絞らなくても味出るの?」


 この世界でもレモン水は普通にある。が、デトックスウォーターのように気長な製法ではない。搾り機でレモンの果汁を絞って水と混ぜるのだ。

 褒められてルンルンしながら2リットルのピッチャーとコップを持って外へ向かう。


「来たよー!」

「おお、重かったろう。ありがとう。」

 重たいピッチャーを持っていながらだとコップは2つ持つのが限界だった。ボーリスとクレイグに一杯ずつ飲んでもらってから魔導師たちのところへ向かう。もちろんピッチャーの中のデトックスウォーターも褒めてくれた。中の水が減って見栄えは悪くなってしまったが、味は変わらない。クレメント達にも飲んでもらいキッチンへ戻ると晩御飯の支度をするのにちょうどいい時間だった。


「あれ?結局おじいちゃんの手伝いしてなくない……?」

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ