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出会い

また同じ夢を見た

いつもと同じ場所、いつもと同じ人物

暮羽と葵

綺麗な星空の中、より美しく輝く月を眺めながら

暮羽は葵に聞く


暮羽「なぁ、葵。お前は私をずっと………」


ずっと、その続きが聞けないままいつも目が覚める

もう二度と続きが聞けないのか?

そう思ってた。

夏の暑い日差しが眩しい、8月の15日を迎えるまでは。


8月14日


拓磨「今日もまた、何にもなく1日が終わったなぁ」


学校では友達がいない俺はいつも一人で日々を過ごしていた。

最近は誰かが話しかけてきてくれるようになったが

逆にそんな馴れ合いが鬱陶しい。

無理してわざわざ話しかけて来なくていいんだけどな。

チャイムの音が校内に響き渡る。


拓磨「さぁ、帰ろう」


もちろん俺はどこのサークルにも入っていない。

入ったら入ったで面倒だから。

帰宅するとすぐ飯の用意をして風呂に入る。

あとは寝るまでゲームかな?

そんな日々を送っている


拓磨「おっと、もう日付変わってた」


しまった。洗濯物干すの忘れてた。

急いでベランダに洗濯物を干す。

ふっと空を見上げた。

なんて綺麗な星空なんだ、ただでさえ都会ではこんなに綺麗な星空なんて見れないのに。

それに月もこんなに丸く綺麗で……


頭の中に暮羽の言葉が再生される


暮羽「火の月の15日、綺麗な月に願い事したら叶うと言われている」


それって、こんなに綺麗な月の事なんだろうか?

俺は少し馬鹿にしたようにお願いをしてみた。


拓磨「どうか、夢の続きが見れますように。なんてな」


洗濯物を干した後、俺はすぐに布団についた。

またあの夢をみるんだろうか?

そう思いながら眠った。


???「あ………い」


ん?この声、聞き覚えがある

あぁ、また夢を見ているのか


???「た……け………」


何か訴えているのか?暗闇の中から声が聞こえる。

でも、全く聞き取れない。


???「たす……て、あお……」


この声は、暮羽!?


暮羽「助けて!!葵!!」


次の瞬間まばゆい光に夢は呑み込まれた。


???「おい、お前!」


また、声が聞こえる。

暮羽じゃない。男の声だ。


???「なんだ?死んでるのか?生きてるなら返事くらいしろ!」


バチン!!!

いきなり強烈なビンタが飛んできた。


拓磨「いってぇーー!!!」

???「なんだ、生きてるじゃねぇか」

拓磨「だ、誰だ?」

雷剛「俺か?俺は旅人の雷剛だ。途中お前が倒れてたんでな、助けてやったのさ」


旅人?俺、どうしてこんな場所で……

辺りを見渡すも見た事のない風景。

ここ、どこだ?

俺………俺は誰だ?


拓磨「なぁ、俺はどうしてこんなところに?」

雷剛「知るか!記憶がねぇのか?」

拓磨「あぁ、何も覚えてない」

雷剛「じゃあ、自分の名前は?」

拓磨「名前?名前………ダメだ、分からない」

雷剛「そうか、記憶喪失ってやつか」


記憶喪失。

俺は記憶喪失を無くしてしまったのか?

でも、1つだけ覚えてる事がある

声、女性の声誰だか分からないがなぜかこの事だけ覚えていた


拓磨「……」

雷剛「なんだ?、しけた面してんじゃねぇよ」

拓磨「何も、思い出せない」

雷剛「仕方ねぇ、今からお前は焔だ」

焔「焔、俺の名は焔……か」


焔、悪くない名前だ。

何も覚えていない以上雷剛に従う方が懸命だろう。


雷剛「まぁ、なんにせよお前は倒れてたんだ。少し休んだら近くの村まで送ってやるからよ」

葵「あぁ、ありがとう。雷剛さん」


そうして再び眠った。

少し休んで村に行けば何か分かるかもしれない

そう思いながら。


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