あなたといると
あなたといると
とてもさみしい
だれかといると
とてもさみしい
ぼくは
いつも ひとりぼっちで さみしくないの
みんなが ぼくに聞くけれど
ぼくは
だれかといると よけいにさみしい
あのひととぼくは
ちがうにんげんだって
わかってしまうから
おなじものを みつめているようで
視線の先に あるものは
ちがう
そう わかってしまうから
おなじことを 想っているようで
ほんとうは すこしだけ
ずれている
そう わかってしまうから
みたくないものは
みなかったことに してしまうから
そうしてそれぞれの 幻想世界のスクリーンに
おたがいを映して みているだけだって
わかってしまうから
あなたも ぼくも
ぼくも ほかのだれかも
あなたも ほかのだれかも
だれも かれも
けっきょくは ひとつになんて なれないって
わかってしまうから
だれかといたって けっきょくは
ひとりぼっちなんだって
わかってしまうから
だから
だから
ぼくは
かなしいのです
あなたといると
とても
さみしいのです
しかし ぼくは そのかわりに
言葉をつくしましょう
言葉のちからを しんじて
ひとりぼっちの世界への
これは
反逆なのです
それだけが
ひとりぼっちでなくなる
ただひとつの