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最終話 「何度でも」


ベッドに横たわるあいつは、部屋に入った僕の顔をみて静に笑った。


「思い出しちゃったんだね」


僕は、あいつに駆け寄り抱きしめる事しか出来なかった。


「何故、逃げなかった、

 何故、僕に声をかけた、

 何故、・・・・」


自分でも何を言いたいのかが分からない。

出てくるのは、疑問ばかりなのだ、


「貴方が幼いころから捜してた様に、私は幼いころから待ってたの、

 羽音が懐かしく、天に帰れると分かっていたけど・・・・天に帰りたくなど無い。

 この世界を母は呪った、

 呪は私が天に帰ることで昇華され災害も無くなると思う。


 でも、貴方に会わないのに帰れるはずがないわ、

 そして、逢ってしまったら離れる事など出来なくなってしまう。

 何回、何十回も同じ事を繰り返しているのに・・・・心が貴方を求めるの

 死は私が貴方を愛することの罰なら、それを受け入れる。

 貴方は私を愛しているなら、愛した私が死することを受け入れて欲しい。


 身勝手だと恨んでくれても良いの、

 私はこうして、貴方に巡り会って恋する事が生まれ変わる事が私の全てだから」


彼は、尚も私を力の限り抱きしめる。


骨よ砕けろと言うくらいに力強く、

言葉に出来ない想いを伝えるように、優しくて不器用な処は変わらない。


「・・・・・恨めるはず無い、

 只こうして巡り会い、そして別れる。

 それが辛いだけだ」


彼の押し殺した声が私の胸を打つ、

私は先に逝く者、残された者の悲しみと長い孤独の時間を体験したことがない。


「ねぇ、愛して、

 この身体に貴方を刻んで次に貴方に逢うまで忘れないようにして、

 私は、貴方と恋をするためにこの世界に存在するの

 貴方に会えなくて長生きしたって何の意味はないわ、

 そして会えないほど辛いことはない、

 恋のために産まれて、恋のために死んでいくのが私の生涯であり私が選んだ選択」


彼は、尚も私を抱きしめる。

彼の頬に当てた手の平には涙の濡れた感触があった。


「・・・・・愛してる。

 僕の白き羽の姫君、きっと僕は永遠にお前の虜だろう。


 僕は生まれ変わる度にお前を捜し続ける運命だと思う。

 結果が分かっていようと何処にいてもお前を探し、お前に恋をし、恋を成就させ、

 そして愛するが故にこれからも何度もお前を殺すだろう」


長い沈黙の後にキスの音が響き渡った。

続くのは衣擦れ音、男と女のむつみ合う吐息にアクセントを付けるかのようにベッドの軋む音

それは、長く短い一日が始まり終わりを告げる音でもあった。


愛してる、

何度でも何度でも貴方に恋をするわ

貴方に逢う為に、恋をする為に何度でも何で生まれ変わる

貴方を泣かせると悲しませると分かっていても・・・・貴方以外を選ぶ事は出来ないの。


それが、あいつが僕に残した最後の言葉、

そして僕は、あいつに逢うために再び旅に出る。




― 終わり ―


HPから転載により一挙に最終話まで掲載です。

と言いつつも、微妙に書き直したりしています(笑


只今、空の一族~触れる事なき恋~を執筆中です。

時間系列としては、この~羽音の恋~より前の話になります。


HPにUP次第、こちらに持って来ようと思っています。

それとも、HPより先にUPになるかも・・・・


HPのURLはマイページに書いてあります。

よろしければ遊びに来て下さい。(._.)オジギ


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