道具の相互性が悪いと困るからな
「ケプトさん、今日も鞭について教えてください!最近思い通りに操れるようになって楽しいんです!」
「ケプト!お前もサロンに来ないか?色んなやつがいて面白いぞ!」
《両手に花ですね》
うるせ~~~~~~~~~~。
「だ、誰だ貴様っ!ケプトと馴れ馴れしく腕を組んで!」
「なっ、あ、あなたこそ誰ですか!急に出てきてケプトさんにハ、ハグをするなんて!」
放課後、俺は王子と図書委員に挟まれた。てか顔近っ。お前ら距離感どうなってんだ。
「僕はエイジャーだ!」
「知りませんよ、誰ですか!」
「隣国の王子を知らぬとは浅学だな」
「えっ」
「僕とケプトは親友なんだ!邪魔するな!」
まだ忘れてなかったのか、傲慢王子様ムーブ。情緒が安定してきたと思ったんだがな。
「はぁい、ストップ。エイジャー、あんま圧かけんな。あと王子しらなかったのはおれもだろ」
「いやっ、別にお前を罵りたかったわけじゃ…っ!」
「わかってるよ。てかビオラ、おまえは本当にしらねぇの?政治とかくわしいじゃん」
「本に載ってる情報しか知らないです」
「新聞は?」
「読みません」
知識の偏りが酷ぇな。
「まぁ二人ともおれのともだちなんだし、なかよくしてくれるとうれしいな」
「む…ケプトがそう言うなら…」
「分かりました。でも、今日するのは訓練ですよね?」
「いーや!僕とサロンに行くんだ!」
なぜ話を蒸し返す。
「べつに時間あんだからどっちもやりゃいいだろ」
「だが、武器の訓練なんて一朝一夕で終わるものじゃないだろう。時間が掛かるんじゃないか?」
「サロンなんて実のない話が永遠に続くだけの拷問ですよ。一日が終わっちゃいます」
「サロンがおまえになにをしたんだ」
「姉に連れられて行ったんですけど、自分は人と話すの苦手だからって会話を全部私に押し付けたんですよ。私だって人付き合いは苦手なのに…」
「?今こうして話せてるじゃないか」
「ケプトさんは…特別ですよ。あなただって、そうでしょう?」
「まぁ、そうだな」
俺を通して何やら分かり合ってるな。良いぞ、そのまま俺への好意を高めていけ。
《嫌な人ですね》
人に好かれたいと思って何が悪い。
《あなたのはそんなかわいいものじゃないでしょうに》
「ともかく、きょうは訓練のがせんやくだからな。そっちが先だ。マァあんしんしろ、かるく模擬戦したらサロンにもいこう。てか、なんならエイジャーも訓練にさんかするか?」
「え?良いのか…?」
「わるいこたねぇだろ。ビオラもいいよな?」
「まぁ…そういうことなら…」
まだ渋々って感じだな…仲良くしてくれ。どっちも俺の大事な便利グッズなんだから。
《ゴミですかあなた》