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300字SS

おかえり

作者: こどー

 定刻どおりに見回った縄張りの最終地点に、久方ぶりの人影があった。前に見た時とは違い、車いすに座っている。

 連れの男は息子らしい。人間の子供は大人になると随分と尺が伸びるんだった、と改めて感心する。

「うわあ、この汚れは頑固だなあ」

 老婦人の見守る中、看板を掃除していた男はため息交じりにぼやいた。

「長いこと留守にしちゃった。お客さん、来てくれるかねえ」

「うーん、親父のファンは甘くなさそうだからなあ」

 日当たりのいい石の上に座り、ナァォ、と母子に呼びかける。

「あら、あら! お父さんのファン一号じゃない」

 老婦人につつかれ、息子はポケットから何かを取り出す。

 反射的に二人に駆け寄った。久しぶりのうまい飯だ。

第2回 毎月300字小説企画、お題は「甘い」でした。

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