表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
CRIMINAL=9  作者: 下野枯葉
2章 春雪と悪魔
9/84

九話 雪

 ほんの僅かな胎動を覚えている。

 記憶の奥底に眠っている微細な光と窮屈で安心する感覚。

 解放。

 ほんの僅かな恐怖を覚えている。

 記憶の根本にある強烈な光と自由で不安な感覚。

 死。

「――雪」

 初めて声と言うものを聞いた。

 女性の…………母の、声?


 冷たい。

 冷たい。

 冷たい。


 降り始めた雪は赤子の熱を奪う。

 声も出さずに一点を見続ける。


 冷たい。

 冷たい。

 ……あたたかい。

「間に合った」


 そこに現れた男は、雪のように真っ白で雪の様に冷たい肌の赤子を優しく抱き上げた。

「君はよく耐えたよ。その小さな身体では酷だっただろう? 本当に偉いよ」


 その声が心地良くて。

 優しく包まれるのが心地良くて。

 私は眠りについたんだ。


こんにちは、

下野枯葉です。


雪。

春雪は吹き荒れ、春雷が轟く。

春の暖かさの裏にある冷たさ。

心まで冷たくなる四月のその雪。

嗚呼……今際の際にはまだ早い。

凍えるのは心だけで十分だろう?


そう……誰かが語り掛けてきます。

雪中で瞬きます。


雪。

強くなってしまうだろうね。


では、

今回はこの辺で。





最後に、

金髪幼女は最強です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ