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CRIMINAL=9  作者: 下野枯葉
4章 狂気の識者
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五十一話 作戦の本命

 松島を狙うハルバードが発射された頃。

 格子状に道が敷かれ区切られた街――京の都。

デッディ、ジンシー、モートレの三人が作戦開始の令を受けて動き始めていた。

 二条城の北に位置するAI金剛は東に唯一の門があり、他は外堀と外壁に囲まれている。

 ……入り口は一つ。

 銃火器の使用と持ち込みを禁止している金剛は敵に対する攻撃手段を持っていないが、信者の『眼』という侵入への対抗手段がある。

 そんな場所への侵入方法は――



 ――とても面倒だ。



 だがデッディには策があった。

 それは『金剛の中で生活していた』デッディだからこその策。


 AI金剛内……正門をくぐったその先は世界が一変する。

 聖域の最奥とされるそこでは、老若男女問わず全ての信者が同じ白の装いになり、役職によって両肩の布地の色を変えて神命に従っている。

 独自の規律に従い生活の全てを管理され、逆らえば断罪される。

 全ては金剛の教えであり、心と体の安寧と幸福の為だ。


 門までの道を歩きながらモートレはデッディに問いを投げる。

「どうしてこんな情報を持っているんだい?」

 三人は喪服に身を包み黒のレースで顔を隠していた。

 そして胸元にホルスターを装着し、ハンドガンを携行。

 この格好は外部の人間が立ち入る際に金剛から指定されるものであり、武器の持ち込みの唯一の特例である。

 モートレが聞いたのはこの情報をどうしてデッディが知っているのか。と言う事である。

「七つまであの中で過ごしていたからだ」

「…………そうなのか」

「隠していたわけじゃない。理由も無いから話さなかっただけだ。知っているのは父さんとヒェトラくらいだ……あとは陸奥も知っている可能性はあるな」

 過去に触れるという行為が空気を冷やす。

 少女達にとってグレーゾーンの話題。

 モートレはレースの奥にある見えない顔を曇らせ、聞かない方が良かったと後悔を一つ。

 そんな中、ジンシーは気にすることなく追加を一つ。

「それぞれが言いたくない事、言わないことはあるからねー。それよりも、この格好で入れるのは聞いたんだけどさ……格好だけで入れるなら侵入し放題じゃない? ハンドガンの入手だけ大変だろうけど、金剛に侵入しようとする輩なら持っていても不思議じゃないよね? 敵ながら心配しちゃうよ」

 表情は見えないが声色から馬鹿にしている表情が他二人の目に映る。

「ある程度奥に入ると声をかけられる。襟の布地が橙か黄の人間が近づいてくるはずだ。対処は私が行うから終わるまで何もしないでいてくれればいい」

「オッケー」

 懸念に対しての答えに指で丸を作ったジンシーはキョロキョロと周りを眺めながら歩く。

「ちなみに襟の布地は何の意味があるんだ?」

「役職ごとに色が決まっている。黒、灰、赤……と順が決まっているが覚えなくていい、どうせここでしか使われていないものだから」

襟の色は黒、灰、赤、桃、橙、黄、緑、青、藍、紫、茶、白の十二色に分かれ、名前が毘、巨、李、月、珠、薬、嘶、福、人、臆、従、畜と付いている。

聖徳太子が制定した冠位十二階を真似ているわけではなく、金剛が独自に作ったものであるこの役職の意味は金剛のみが知っている。

「さて……そろそろだ」

 金剛……その正門が視界に入り、緊張感に包まれる。

 正門の前に立つ信者達は喪服の人間が近づき、慌ただしく動き始めていた。


こんにちは、

下野枯葉です。


寒い。

三月ってもう少し暖かかったような気がするんですが、

何かありました?

温暖化してるんじゃあないんですか?

その割に花粉は飛んでるし……。

辛い……。


さて、作戦の本命です。

前話までは囮作戦をお送りしたんですが、今回から本命に移ります。

侵入はどう行うのでしょうか?

侵入した後にどうやって金剛を陥落させるのでしょうか?

楽しみですね。

ちなみに、金剛は今後登場しますが良いキャラしてますよ。

早く描きたいなぁ。

お楽しみに。


では、

今回はこの辺で。





最後に、

金髪幼女は最強です。

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