出会い
第一話
「…うぅ……んっ…」
一人の少年が目を覚ました。
(ここは…どこだ)
周りを見渡しても白い壁で囲まれていて、とくにものはない。
(俺はたしか-)
起きる前にあった出来事を必死に思い出そうとしていたその時、
ガチャ
扉が開いた。
「おや、目がさめたかのか 坊や。」
扉のさきにいたのは物腰のやわらかそうなおじいさんであった。
「大人…なんで!…」
少年はおじいさんの顔を見た瞬間目で威嚇しかながらも怯えてた
大人なんて、いくら見た目が優しそうでも実際は全然そんなこともないひどい人間ばかりだ。
おじいさんは少年を見ると優しそうな表情で言った。
「怯えなくても、大丈夫だよ。何もしないから 僕は神楽坂三郎って言うんだ。坊やの名前は?」
「名前なんか教えない!信じない!早くここからでていって!…いや、俺がでていくからどいて!」
少年は急いでベッドからおりて、おじいさんをよけてドアノブに手おかけた。
「待ちなさい」
おじいさんがひきとめようと少年の肩に手をポンッとたたくと少年は、ヒィィィィッッと驚きの声おあげ怯えた。
(これは重症だな。大人に相当ひどいめにあったんだろう…かわいそうに…)
「ここからでると悪い大人たちに捕まってひどい目に遭うよ。運が悪かったら坊や死ぬよ」
「-っ 嘘だ!」
「本当だよ」
落ち着いた声でおじいさんは少年の目を真っ直ぐにみて言った。
少年はおじいさんの言うことを信じたのかドアノブに触れていた手を話した。
「君を町の路地裏で助けたのは僕だ。安心して信じてくれ。」
おじいさんは力強く言った。
少年はゆっくりとうなずいた。
「ありがとう坊や、そこのベットに座ってゆっくりはなそうか」
おじいさんは安心したのか優しい声で少年に感謝し、少年をベットに誘導した。
二人はベットに座った。
「坊やがね、路地裏で気を失っているのをみて急いで助けたんだ。正直もう間に合わないかと思ったが助かってよか
ったよ。」
おじいさんが説明してくれた。
(あのときのだきかかえられたような感覚はこの人だったのか…)