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ゴッドファーザープリンセス物語(仮)天使のミステイク  作者: 傘流 正英
第一章  転生編
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第九話  姫様ご乱心

ソフィアは、今日も悩んでいます。

うむ、どうしたものかの・・・


おっ、すまぬ。

わしじゃ。

ソフィアじゃ。


わしは今日も、悩んでおる。

もちろん、グレンの婚約者の事じゃ。

グレンにわしは、


「兄グレンよ、わしにまかせるがよいのじゃ」


などと、安請け合いをしてしもうたのじゃ。

安請け合いと言っても、どうにかしなければならぬ。

あやつらは、しばらくの間この城に泊まるらしい。

この城におる間に、結婚などしとうないと、思わせることができればよいのじゃが。

どうしたものかのぉ。


「まだ悩んでるんだ、おじいちゃん」

「悪いか、お前には関係ない事じゃ」


この頃こやつは、わしをからかいに来るのじゃ。

いまは、それどころじゃないというのにじゃ。


「お前の、相手などしてはおる場合じゃないのじゃ。あっちにいけ」

「ふ~ん、そんなこと言っちゃうんだ。せっかく教えてやろうと思ったのに」


こやつのことを、わしは信じておらぬが、聞いてやるとするかの。


「何を教えるというのじゃ。言ってみるのじゃ」

「なにそれ、偉そうに言うなら、教えてやらない」

「そうか、それじゃ教えてもらわんでもええわい」

「うそうそ、今すぐ言うから聞いてください」

「わかった。言ってみるがいいのじゃ」


馬鹿天使が言うには、きっといい方に転ぶという。

わしは、少しだけホッとして、馬鹿天使に聞いてみた。


「それで、なんでそんなことが分かる?わしはなにをすればいいのじゃ」


わしは、馬鹿天使に聞いてみた。

すると、馬鹿天使は腕組みをしてこう言った。


「う~ん、そのへんは、わかんない」

「ばかもんが、そのへんが、大事じゃろうが」

「だって、わかんないものは、わかんないんだもん。でも、きっと、うまくいくよ。じゃあねぇ~」


あやつはいつも、旗色が悪くなると逃げてしまうのじゃ。

いつもいつも、他人事だと思って軽く言ってくれるわい。

わしは、素振りをしながらこんなことを、考えておった。


「姫様、お茶でも飲みませんか」

「ああ、そうじゃな。お茶でもするかの」


わしは、グレンの事はいったん忘れて、お茶でも飲むことにした。


「姫様」

「なんじゃ、ティアよ」

「グレン様のことなんですけど」


ティアのその言葉をきいて、わしはお茶を吹き出しそうになったのじゃ。


「グレンが、どうしたというのじゃ」

「わたしには、あの方が姫様が言うほど悪い方には、見えないのですが」

「いや、あの目はただ婚約をしに来た人間には思えぬ」


ティアがそう言うのか。

ティアの人を見る目も、なかなかのものじゃ。

どうしたものかの・・・


わしは、お茶を飲みながら、一つの答えに思い至った。

うだうだ考えてもしかたがない。

ここは、本人に直接聞くのが一番じゃ。


ふふ、待って居るがいいのじゃ。

その化けの皮を、今から剥いでくれるわい。


「ティアよ、わしは決めたのじゃ」

「何を決めたのですか、姫様」

「殴り込みじゃ~!!」

「な、殴り込み~?」


思い至った答えが、殴り込みでありますか?

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