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《プロローグ》

 ジークバリア島は、『ファウンダ海洋』という大洋を中心にした世界地図だと、北東の端にあるアバタール地方西端の島だ。

 その異名は『エンドピース』。

 来訪者が東のアバタール大陸から来たか、西の大洋を挟んだ西方大陸から来たかで接頭語に『イースト』か『ウエスト』が付くので、呼び名は異なるが、どちらにしても『端っこの島』という呼び名が一般的である。

 大きさは、一番近いアバタール大陸の二十分の一ほど。

 ただし、アバタール大陸に点在する平均的な広さの国家を、四つか五つは内包できるだけの大きさがある。

 その規模の事もあって、世界地図上はジークバリアより大きな陸地を『大陸』と呼び、ジークバリア以下を『島』と呼称することになっていた。

 過去に戦争と復興を繰り返した歴史があることから、大陸の国家より人口密度が高く、国力の潜在的な能力は高いと思われるが、逆に前述の理由ゆえに統一国家が出来たことも、文書記録に残っている形では存在しない。

 また、海という明確な区切りが存在する為に、大陸からの侵攻を受けにくい環境でもあり、その所為か島内の人間の関心は大陸のことよりも島の中に集中しがちだ。

 その証拠のように、或いは実際に証拠なのだろうが、島の民は文化を取り入れることには熱心だが、大陸側の人間の思考と同様、ジークバリアからアバタール大陸に侵攻しようという話は何処からも聞いたことが無い。

 気候は基本的に温暖だが、海流の関係で東と西における気候には差異が大きく、例外を除けば東に行くほど寒く、西に行くほど温かい。

 かつて神が降臨したという謂れを持つ聖地ノウンを中心に、五つの国家が取り囲む形に領土を構成しており、数年前『人ならざる者』と、国を跨ぎ、島全体を巻き込んだ戦があったことから、現在それら五つの国々の関係は、ごく一部を除いては良好になっている。

 先の戦などが原因で現在も混乱が続く場所もあるが、現在――――ジグレス歴三三一年では、概ねジークバリア島内はなんとか、安定を取り戻しつつあった。

 そして、話はジークバリア北東部に在る国家、『セルシア』に程近い、或る自治区から始まる。


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