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《章間 ~凍てつく~》
『生み出す者』には、目の前の生意気な小僧が何をしようとしているのか、よく解らなかった。
だが、何かをしようとしている。
それだけは良く解った。
故に、相手にそれを仕掛けさせまいと、魔弾による弾幕の密度を上げた。
このまま遠距離で押し切れば、如何にこちらを切り裂く手段を持つとはいえ、剣を使わなければ攻撃できない奴の事など、恐れるに足らぬ筈だ。
そう、その筈だった。
「そらよっ!!」
奴が、それを投げたその瞬間。
思わぬことが起こった。
魔弾による弾幕が、奴が中身をぶちまけた瞬間に、総て消え失せたのだ。
その場に居た全員の時間が、その瞬間だけ凍りついたような錯覚に陥る。
だが、そこにただ一人、時間を凍らせた者だけが動いている。
魔弾を切り裂く、妙な武器を使う男が。




