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魅いられる  作者: 月島 真昼
二章 愛川既死期の殺人学校
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対峙の話 咆哮の話

「まったく知らないんですけどどうすればいいです?」

「へぇ。まあ体に訊くからとりあえず大人しくしててくれたらいいよ」

 小さな歩幅でゆっくりと間合いを詰めてくる。瞬殺で捕らえようとしないのは私程度に本気を出すまでもないっていう余裕か?

 私は後退りする。逃げてはいけない。あくまでゆるゆると。廢縞十鬼が教室のドアを通り過ぎる。足音を立てずに愛川死出がその背後を取る。

 準備オッケー。私は反転する振りをした。廢縞十鬼が走り出そうとする寸前に死出くんがナイフを抜いて彼に襲い掛かる。

 空振った。

 作戦は通じていたみたいだから失敗したのは反射神経としかいいようがない。床を蹴る音とナイフを抜く気配に反応して頭を伏せた。

 低い位置にある頭を蹴りあげようとした死出くんが、廢縞十鬼のナイフがその足の軌道上にあることに反応して足を上げる。

 軌道を無理矢理変えて肩口を蹴って距離を取った。廢縞十鬼を挟み撃ちにする形で対峙する。

「扉一枚越しの呼吸音を聞き取り損なうなんて、鈍ったかな」

 事も無げに言う。お前ほんとに人間か?

 「鉛筆」を握り込む。けど正直こんな頼りないものでこいつを相手にしていた誕生が信じられなかった。と、死出くんからナイフが一本飛んできた。掴む。少し安堵する。握り心地がひどくよかった。

「既死期、殺るぜ」

「……気が進まないなぁ」

 タイミングを合わせて同時に疾走、廢縞十鬼は二本のナイフを両手に握る。私がまっすぐに突きだしたナイフを体と脇の隙間のスペースにかわす。死出くんが腕を振るう。無手のはずの手刀がどこかでナイフに触れて斬撃に変わる。ナイフで防ぐ。鉛筆で打撃しようとした私に肘が飛んできた。かわせずに壁までぶっ飛ぶ。頭を打って一瞬意識が白濁。体を捻った反動で蹴り。無駄に洗練された無駄のない動作。死出くんは肘で防ぐが中途半端に防いでしまったのがむしろよくなかったみたいだ。小さな体は衝撃を受け損なう。私は壁を蹴った。

「    」




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