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憤慨の話
「ごめんなさい、閉めに行ったけど間に合わなかった」と笠原さんには言って切味ちゃんと一緒に部屋に戻った。
それも予想がついてたらしい笠原さんは笑って迎えてくれた。
助かった。巻き添えとか冗談じゃない。
「鮫口はひどいやつだ」
切味ちゃんは憤慨してたけど一睨みされて黙る。
「ねぇ切味。シキちゃんがプロに付け回されてるみたいなんだけどあなた何か知らない?」
「心当たりが多すぎて」
切味ちゃんが答える。
流石、現役最強の殺し屋……。
「けど既死期を巻き込むようなへまはしてないと思う。ここに来る前はちゃんと尾行を斬り殺してるし」
明るい声で言うな。笑えないから。
「鮫…笠原さんでも切味ちゃんでもないってことは、やっぱりおっさんなのかなぁ」
鮫口さんって私も言い掛けた。
「わからないけど、危ないわね。切味、あなたシキちゃんのボディーガードやれる?」
「ん、構わない。明日以降の仕事はキャンセルする。斬り殺せばいいんだな!」
ダウト。




