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魅いられる  作者: 月島 真昼
三章 愛川数死の殺人事件
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小首の話 順応の話



 自分のやったことがニュースで流れているのは妙な気分だった。テレビカメラが録画された炎を映している。すでに下のほうはすっかり黒くなって焼け落ちていた。死者は三人だ。

 中西恵子 (48)

 中西謙吾 (49)

 中西志保 (17)。

 三人以上は殺す気はなかったので少し安堵する。他の人間が死んでも構わないか、程度の思いはあった。

「ところでおまえなにやったにゃん?」

 殊更さんが小首を傾げている。

 別に大したことはやってない。

「単に宅配員を装ってペンの代わりにスタンガンを押し当てて家にいた中西恵子を気絶させて、椅子に縛り付けてキャグを噛ませて声をだせないようにして、しばらくして学校帰ってきた中西志保を同じようにする。夜になって中西謙吾が帰ってきたのでリビングに潜んでスタンガン、同じようにキャグを噛ませて身動きを取れなくしてから、恵子と志保を謙吾に見える位置で犯した。それから殊更さんに用意してもらった人工呼吸器を最初に宅配装った荷物からだして、煙を吸って意識を失わせないようにしながら勇太が少年刑務所を出た連絡を貰ったあと食用油を全身にかけて火をつけてなるべくゆっくり焼き殺しました。いま思えば勇太の前で犯したほうがよかったかもしれませんね。まあ野次馬が集まってくる前に現場を離れないといけなかったから、無理だったでしょうが」

「うわ、引くわ」

「え、殊更さんのまわりならこんなの日常茶飯事じゃないんですか?」

 殺し屋ってこのくらい普通にやるのかと思っていた。

 けど殊更さんは首を横に振る。

「滅多刺しとかそういう形で恨みを表現するやつはいるにゃん。でも殺し屋は早く殺してすぐに立ち去るのが鉄則だからにゃー。意外とこっちにいたらそういうのを聞く機会は少ないんだにゃあ」

「へえ」

 特に聞いていておもしろいことでもなかったので流した。

「あ、すいません。僕これから講義なので」

「そんだけのことをやって普通に社会に順応できるお前が恐いにゃあ」



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