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死神の話
コンビニから帰宅すると人が死んでいた。
俺は袋を落とす。パサリというビニールが擦れる音。「あ、お帰り」俺を迎えたシキは満開の笑顔だった。
「あー……」
目眩を覚える。
「それ、誰だ?」
「知らない人!」
元気一杯に答えてくれたのはいいがその笑顔が俺には一番堪えた。
なんだ? マジで死神かなんかか? 連れて帰ったのは俺だけど厄介ごとを押し付けにきたのか?
「どうやった?」
「これでザクッと」
シキは左手を見せた。プラスチックで作られたCDケースの尖った破片が握られていた。血に染まって真っ赤で。
「…………」
いや、たしかにこういう要素をシキに期待してなかったわけじゃない。
人を殺して平気な顔をしてられることがこいつに期待していた異質だった。
だけど、ここまで死神かよ……?
ところでよく見れば俺は死体の顔を知っていた。
こいつ、俺の担当やってる仲介屋の職員じゃね?
これ殺しちゃったって相当ヤバくね?
むしろ裏世界に喧嘩売ったくね?!




