147/195
用意の話
次の連絡までに一週間ほど間隔が開いた。僕はそのあいだバスケットボールをしていた。あるいは大学で講義を受けていた。焦っても仕方なかったし、大学生活も楽しみたかった。その大学はバスケットの強いところではなかったから、部活よりもサークルを選んだ。
「君さ、第一中の愛川くんでしょ? もうちょい手加減してよ」
と先輩に言われて、ようやく自分がわりと場違いなことに気づいた。そして部活の監督さんから「こっちに入ってくれ!」と頼まれて、部活のほうに籍を移すことにした。
大学でバスケを本格的にやるつもりはなかったから自分の選択に驚いた。
まあやるからには手を抜く気はなかった。
それはともかくとして、殊更さんからの連絡には五人の現住所と服役している少年院と少年刑務所の場所、それから主犯だった中西と池谷がいつごろ出所してくるかが事細かに書いてあった。
僕は殊更さんに電話をかけて礼を言い、用意して欲しいものがあることを伝えた。




