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方法の話
「ん? 何がかね?」
「殺すには誰に頼めばいいのかな。って。でもよくよく考えたら僕は殺して欲しいんじゃなくて、僕が殺したいんだった」
「はんっ。物騒だにゃー」
鼻で笑われる。
「笑うなよ」
僕は言う。
「ああ、ごめんごめん」
彼はまったく悪びれていなかった。
「はにゃー。未成年の放火殺人だったっけ」
「……」
「そいつら十年くらいは塀の中からでてこないにゃ。んーで、十年間殺意が消えなかったらおまえの殺意は一過性じゃなくて本物にゃぁ」
楽しんでいる口調だった。
たしかにどこかに切味ちゃんに通じるものがある。
「もしおまえが十年経っても忘れてなかったら、名刺やるから連絡してこい」
「ありがとう」
「ちなみに過去、同じことを十八回ほどやったが十年後に連絡してきたやつは皆無にゃ。期待してるにゃん。じゃあ、機会があればまた」
切無さんが部屋を出て行く。
ふと彼は十年間ずっと連絡先を変えないのかと疑問に思う。
からかわれたのかもしれない。




