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魅いられる  作者: 月島 真昼
二章 愛川既死期の殺人学校
122/195

黒幕の話



 揺れていた。窓の外を景色が流れていく。車らしい。私は後部座席で横になっている。

「動かないほうがいい」

 聞き覚えのある声だった。

「機時惨告二十三」

「そう皮肉めいた言い方をする必要はあるまい。いつも通りおっさんとか呼べばいいだろ」

「どういう目算だったのか話して貰える?」

「なんのことだ」

 しらばっくれんのかよ、このおっさん。

「成木一花果と同じクラスに放り込んで、愛川死出に私のことを教えて、油田五忌振を動かして学校を襲わせた。それから、ねぇ全部言わないとダメ?」

 殺し屋同士がたまたま同じ学校で同じクラスになったとかありえない。それが誕生似とかもっとありえない。

 私のことを知っている人間は限られている。おっさんと誕生、機時惨告、鮫口冷袋に、殊更切味。おっさん以外にばらしそうな人がいない。

 油田五忌振がやってきた時期は丁度「捕食者」にやられた傷が治ってからだ。タイミングがよすぎる。

「好きに解釈しろ」

「ざけんな」

 


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