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魅いられる  作者: 月島 真昼
二章 愛川既死期の殺人学校
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遭遇の話 美食の話

 帰ろう。

 私はフラフラと階段を降りた。

「やぁ」

 そこで「捕食者」さんと会った。

「いい顔だ。ほどよく絶望に濁っている。いまの君なら美味しくいただけそうだ」

 「三階の放送室に急げって言ってるだろ。あいつら朱手解体をだして来た。もうなりふり構ってない」

 っていう声がどこからか聞こえた。多分「捕食者」さんが耳に差してる小型無線機からだろう。あんなのよく聞き取れるな、私。

「焦った振りをするなよ深墓くん。ボクの暴走なんて慣れっこだろ」

 「捕食者」さんはナイフを構える。あぁ、そういえば私はいま武器なしだ。どうしよう。……まあなんとかなるか。

 「捕食者」さんが床を蹴る。あんまり速くない。でも流石に死出くんよりは大分速い。重心を後ろに倒してナイフを避ける。前髪を掠めた。外側に抜けた手から、指だけでナイフが投擲される。それを掴んだ。あ、武器ゲット。こないだと一緒でもう片手を温存したまま蹴りが飛んできた。肘で止めた。受け止めるんじゃなくて叩き落とすように、打ち付ける。

 前進してくるかと思ったら、後退した。多少でもダメージがあったのかな。

「いいね、君、すごくいいよ」

「どう、も?」

 上着から五本のナイフを、器用に指に挟んで抜く。両手で十本。あれを全部投げられたら回避は厳しい。私は半歩下がる。投げてきたら多目的室に飛び込むつもりだった。けど「捕食者」はそれを一本上に投げた。ブーメランみたいな軌道を描いて「捕食者」の手に戻ってくる。

「“捕食者”が殺し技 第一位『蜂の巣・蜜蜂』」

 お手玉するみたいに、十本のナイフを次々に持ち替える。十本全部が軌道が違う。二周したあたりで軌道が前に変わった。同時に間合いを詰めてくる。私には全部見えている。だけど、私の腕は二本しかない。

 投擲された一本を弾いて一本を掴んだ。三本目と四本目を体を捻って、急所から外す。肩と肋に刺さる。刺さっても即死はしない。本命の斬撃が首筋を襲う。私は足を振り上げた。




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