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蹂躙の話
成木の姉は頭を串刺しにされた。降ってきた何かが刀を引き抜く。絶命。成木の目から光が抜け落ちる。
短くないけど長くもない黒髪。短い手足、低い身長、仕込み杖。何より特徴的なジジイ言葉。
「切味、ちゃん……?」
そういえば油田五忌振がどうたらこうたらという話を聴いた気がする。けれど、このタイミングで、この場所で……。
油田五忌振達からボウガンの矢が雨あられと降り注ぐ。切味ちゃんはお姉さんを盾にして円を描くように回転しながら、刀の峰で矢を弾く。切味ちゃんが姿がぶれた。少し離れていた油田五忌振の一人が首をきれいに切断される。妖術じみた速さだった。油田五忌振が、数人がナイフ、数人がボウガンの体勢に切り替わる。切味ちゃんは死体を当身で吹き飛ばしその影から疾走。三人を殺したところで転落防止の柵を背中に包囲網を組まれる。
それでもなお切味ちゃんは失笑する。
「その程度でわしを仕留めることができると本気で思おておるのか」




