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仇名の話
「じゃあ俺はお仕事に行ってくるから、シキは留守番しててくれ」
「シキ?」
「キシキって微妙に呼び辛いからな」
「シキ…… うん、あたしの名前はシキ!」
はにかむシキはそこらの花なんかよりよっぽど綺麗だった。親が同級生の殺害を依頼したのもなんだかわかる。……ロリコンとかじゃないからな? オタクとロリコンを一緒にするやつは死ねばいいと思う。
「そのへんのゲームとかやってていいから。ただしこっちのやつには指紋つけたら殺す」
「シキも行く」
「ダメだって」
子供連れの殺し屋とか冗談じゃない。どこのベル○ばぶだ?
「シキもいきたいいきたいいきたいいきたいいきたいぃー」
「ほぅ? 手足を縛られて逆さ釣りで目隠しと耳栓をした状態でバックに入れられたままでよかったら連れて行ってやるぞ」
「……ジョーは意地悪だ」
「ジョー?」
俺が聞き返すとえくぼを作る。
「タンジョーでしょ。だからジョー!」
「やめてくれ」
なんか燃え尽きて終わりそうだから。




