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交際の話
テスト一日目が終わって、そういうことを相談してみたら、成木が学校まで送り迎えしてくれるようになった。すごくありがたいんだけど。
数日して。
「あ、あの、成木? めちゃめちゃクラスで噂になってるからやめて欲しいんだけど……」
「ダメだ。粘着質で有名なあの廢縞十鬼に狙われてるんだぞ? いつ襲われるかわからないのに、君は命より世間体のほうが大事だとでも?」
誕生に似た表情でそう言われると何も言い返すことができない。頬が少し熱いのが自分でわかる。最近このことで美咲にからかわれまくってる。
あぁ、もう。
「付き合ってる訳じゃないのに、こんなに一緒にいたら変じゃない? だから、さ」
「じゃあ付き合おうか」 ……は?
「君の安全が確保されるまでは付き合っているって名目で周囲には説明するよ。それでいいだろ」
事務的に言うな。こっちを見るな。
「わかっ、た」
成木の顔がまともに見れない。
私は自分がかなり恋愛方面に耐性がないことを知った。




